こんにちは。Shikokuレールノート、運営者の「よんてつ」です。
四国の鉄道旅を計画する際、やはり気になるのは乗車する列車の「車両」ではないでしょうか。現在、JR四国の特急ネットワークにおいて中核を担っているのが、次世代のエースとして開発された新型気動車「2700系」です。2025年のダイヤ改正を経て、その運用体制はより強固なものとなり、四国各地でその姿を見かけるようになりました。
しかし、運用が定着したからこそ「今、どの列車が2700系で走っているのか?」「繁忙期の増結はどうなっているのか?」「旧型車両はもう乗れないのか?」といった疑問をお持ちの方も多いはずです。この記事では、2025年現在の2700系の運用状況を徹底的に整理しました。
定期列車の運用パターンから、多客期に見られる変則的な動き、さらには引退が進む旧型車両との関係性まで、鉄道ファンの視点でどこよりも詳しく解説します。
- 2025年のダイヤ改正以降に定着した、南風やうずしおの最新運用形態と分離のメリット
- 旧型車両(キハ185系・2000系)の現在の稼働エリアと、2700系への統一完了状況
- ゴールデンウィークやお盆などの繁忙期特有の「増結メカニズム」と「代走」の裏側
- 車内設備やアンパンマン列車の特徴を知り、目的や好みに合わせた座席選びができる
2700系 運用の最新状況とダイヤ改正の振り返り
2025年のダイヤ改正は、四国の特急運行体系にとって大きな転換点となりました。ここでは、メインキーワードである「2700系 運用」に関連して、現在どのような体制で運行されているのか、改正による変更点とその後の定着状況を含めて詳細に解説します。
春のダイヤ改正での2700系運用の変更点

2025年のダイヤ改正で最も大きなトピックだったのが、特急「うずしお」の岡山駅乗り入れ廃止と、それに伴う「南風」との併結運転終了でした。
かつては、岡山駅~宇多津駅間で高知行きの「南風」と徳島行きの「うずしお」が連結して走り、宇多津駅で切り離し作業を行うシーンが名物となっていました。しかし現在は系統が完全に分離され、「うずしお」はすべて高松駅発着となり、岡山方面からの直通列車は設定されていません。これにより、岡山から徳島方面へ向かう場合は、高松駅での乗り換えが必須となっています。
よんてつ岡山直通の「うずしお」で高松〜宇多津間は、逆向きで走行するのが面白くて好きでした。勝手に「スイッチバックうずしお」なんて呼んでいました。
なぜ系統分離が行われたのか?
一見すると不便になったように感じられますが、この変更には明確な理由があります。最大の目的は「遅延の波及を防ぐこと」です。以前は、強風で瀬戸大橋線が遅れたり、単線の土讃線で対向列車待ちが発生したりすると、連結している「うずしお」まで巻き添えで遅延していました。系統を分離したことで、高徳線のダイヤは独立性が高まり、定時運行率は格段に向上しています。
高松駅での乗り継ぎポイント:階段なしの平面移動
高松駅はすべての線路が行き止まりになっている「頭端式(くし形)ホーム」のため、階段の上り下りは一切なく、平面移動だけでスムーズに乗り換えが可能です。
ただし、ホームの数は多く、例えば端のりば(マリンライナーの発着など)から、うずしおの発着ホームまでは、コンコースを「Uの字」に歩く必要があるため、意外と移動距離があります。階段がないとはいえ移動時間はかかりますので、荷物が多い場合などは乗り継ぎ時間に15分程度の余裕を持たせておくと安心です。
2700系が進める旧型車両の置き換え状況

2700系の増備が完了し、運用が潤沢になったことで、国鉄型のキハ185系や、JR四国初期の2000系の定期運用は劇的に減少しました。
現在、土讃線(高知方面)や高徳線(徳島方面)の主要な特急列車は、ほぼすべてが2700系(一部2600系)に統一されています。これは単に車両が新しくなっただけでなく、サービスレベルが均一化されたことを意味します。どの時間帯の列車に乗っても、全席コンセントや無料Wi-Fi、バリアフリー対応トイレといった最新設備を享受できるようになったのは、利用者にとって非常に大きなメリットです。
「増備完了」とはどういう意味か?
「2700系の増備完了」という言葉をよく耳にしますが、これは「土讃線(南風・しまんと)および高徳線(うずしお)の老朽車置き換えに必要な車両数が揃った」ことを意味します。現時点では、これ以上の大規模な追加製造計画は発表されていません。つまり、現在走っている車両たちが、今後数十年にわたって四国の主力として活躍し続けることになります。
うずしお号における2700系と2600系の運用と統一

高徳線を走る特急「うずしお」は、現在2700系と2600系という2種類の新型車両のみで運行されています。
かつて高徳線の顔だったN2000系などの旧型車は完全に姿を消し、現在は「車体傾斜装置(2600系)」または「制御付自然振り子装置(2700系)」を搭載したハイテク車両の独壇場となりました。特に2700系充当列車では、カーブの多い高徳線でも減速せずに高速で駆け抜けることが可能で、高松~徳島間という短距離ながら、表定速度(停車時間を含めた平均速度)の高いスピーディーな移動を実現しています。
また、僚友である2600系にも注目です。空気バネによる車体傾斜で軽快に走るこの車両は、現在「高徳線アンパンマン列車」(参考記事:高徳線 2600系アンパンマン列車の特徴と乗車ガイド)としても活躍しています。土讃線の2700系アンパンマン列車とはまた違ったポップなデザインが施されており、高松・徳島エリアのお子様連れから大変な好評を得ています。2700系の力強い走りと、2600系の愛らしいアンパンマン列車、どちらが来るか楽しみに待つのも高徳線の新しい魅力と言えるでしょう。
牟岐線や徳島線でのキハ185系運用の縮小

2700系の直接的な投入線区ではありませんが、運用の玉突き(配置転換)で大きな変化があったのが牟岐線と徳島線です。2025年のダイヤ改正で牟岐線の特急「むろと」が廃止され、徳島線の特急「剣山」も減便されました。
これにより、国鉄時代から活躍するキハ185系の定期特急運用は、徳島線の「剣山」が最後の砦となりました。運用終了ではありませんが、定期列車としての活躍の場が狭まったことは事実です。現在は定期列車の「剣山」に加え、「四国まんなか千年ものがたり」や「伊予灘ものがたり」といった観光列車への改造、あるいは多客期の臨時列車としての活躍が中心となっています。
国鉄時代の面影を残す重厚なエンジン音を楽しめる定期列車は非常に貴重ですので、今のうちに乗車しておくことをおすすめします。
予讃線「宇和海」への2700系運用の可能性
松山~宇和島間を結ぶ特急「宇和海」については、現時点でも2000系が主力として奮闘しています。ここにはまだ2700系の定期運用は設定されていません。
しかし、2000系の経年劣化を考慮すると、近い将来に何らかの動きがあることは間違いありません。現時点での公式発表はありませんが、宇和海は2700系の性能を最大限に活かせる路線の一つです。宇和海号は2両~3両という短編成で、こまめに本数を走らせる「シャトル特急」のような役割を持っており、最短2両から柔軟に運用でき、かつ加速性能に優れる2700系との相性は抜群だからです。今後の動向に注目しつつ、今は最後の活躍を見せる2000系の走りをしっかりと記憶に刻んでおきましょう。
こちらについて、参考になる記事はこちらです。2700系の特急宇和海はいつ実現?JR四国の計画を徹底解説
特急南風や臨時列車など2700系 運用の詳細解説
ここからは、実際の旅行計画に役立つ具体的な列車ごとの運用パターンや、繁忙期特有の特殊な動きについて深掘りします。「2700系 運用」を検索されている皆さんが、より快適かつ賢く移動するための実践的な情報をお届けします。

特急南風と、しまんと号の2700系定期運用
岡山・高松と高知を結ぶ四国の大動脈、土讃線特急は現在、2700系の独壇場となっています。
岡山発着の「南風」は、全列車が2700系3両編成(1号車にグリーン車あり)を基本としています。一方、高松発着の「しまんと」は、グリーン車のない2両編成(オール普通車)での運転がメインです。利用する列車によって編成両数や設備が異なるため、予約の際は注意が必要です。
編成の基本パターンと選び方
- 南風(岡山発着):
基本は3両編成(1号車:半室グリーン+指定席、2号車:指定席+自由席、3号車:自由席)。グリーン車を利用したい場合は必然的に「南風」を選ぶことになります。 - しまんと(高松発着):
基本は2700系2両編成。グリーン車はありません。コンパクトな編成ですが、早朝や深夜帯に設定されており、ビジネス利用に便利です。 - あしずり(高知~中村・宿毛):
基本は2両編成。高知駅で「南風」と対面乗り換えができるダイヤが組まれています。
よんてつの豆知識:2700系の乗り心地が良い理由
2700系は「制御付自然振り子装置」という技術を搭載しています。これは、マップデータと走行位置を照らし合わせ、カーブに差し掛かるタイミングで「正確に」「徐々に」車体を傾ける仕組みです。旧2000系の「遠心力でグイッと傾く」感覚に比べ、非常にスムーズで自然な傾きを実現しており、乗り物酔いがしにくい設計になっています。
2700系アンパンマン列車の運用と時刻表

ファミリー層やお子様連れの旅行で絶大な人気を誇るのが「アンパンマン列車」です。土讃線には「あかいアンパンマン列車」と「きいろいアンパンマン列車」の2編成が投入されており、高知の自然に映える鮮やかな車体が魅力です。
これらの列車は運用が固定されており、基本的に毎日同じ時刻で走っています。ただし、曜日や時期に応じて両数が柔軟に変わるのが大きな特徴です。平日は3両編成での運行が基本ですが、利用者が増える土休日は4両編成、そしてGWや年末年始などの繁忙期には5両編成へと増結され、多くの家族連れを運んでいます。

【重要】増結時の「ラッピング」にご注意!
アンパンマンのラッピングが施されているのは、最大で4両目までです。
繁忙期に5両編成へ増結される際、連結される増結号車は「通常の2700系(赤と緑のライン)」となります。この車両は外観・車内ともにアンパンマン仕様ではありません。「せっかくアンパンマン列車を予約したのに、自分の乗る車両だけ普通の車両だった!」とお子様が悲しまないよう、予約の際は号車番号をよく確認することをおすすめします。
特に1号車の「アンパンマンシート」は指定席となっており、発売開始(乗車日1ヶ月前の10時)と同時に埋まることも珍しくありません。平日・休日問わず争奪戦になりますので、確実に座りたい場合は、早めの予約手配をおすすめします。
運行情報の詳細については、JR四国の公式サイト等で最新の時刻表を確認してください。
繁忙期に見られる2700系の臨時列車と増結
ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの大型連休には、2700系の運用は普段とは全く異なる「本気モード」へと変化します。
2025年のダイヤ改正で「南風」と「しまんと」の併結運転が廃止され、それぞれが単独で運行されるようになりました。そのため、現在は「南風」自体に車両を増結するスタイルが定着しています。通常3両編成の「南風」ですが、繁忙期にはお客様を運びきるために、1両~2両を増結し、4両または5両編成で運転されます。
かつてのような「南風+うずしお」「南風+しまんと」といった異種列車の連結は見られなくなりましたが、その分、単独の「南風」が長い編成で堂々と走る姿は、シンプルながら力強い特急らしさを感じさせてくれます。
よんてつの注目運用:高徳線の「うずしお4号」
「長編成の2700系が見たい!」という方にぜひ注目していただきたいのが、高徳線を走る朝の「うずしお4号」です。
通勤・通学需要に対応するため、現在の定期列車としては最長クラスの5両編成で運転されています。特に徳島駅を出てすぐに渡る「吉野川橋梁」を、5両の長い車体をくねらせて走る姿は圧巻。朝日を浴びて走る2700系の勇姿は、鉄道ファンの間でも人気の撮影ポイントとなっています。
増結時の座席選びのコツ
「南風」が増結される際、増結された車両(4号車や5号車)は指定席として設定されることが多いです。これらは基本編成(1~3号車)が満席になった後に開放される傾向があるため、直前予約でも比較的空席が見つかりやすい「穴場」となっています。「満席」と諦める前に、号車選択で増結車がないかチェックすることをおすすめします。
2700系運用の代走で使用される2000系

ここで一つ、鉄道ファンにとって胸が熱くなる現象が起きます。それが「代走」という名のサプライズです。繁忙期は「南風」の増結に、車庫にある予備の2700系を総動員してしまうため、本来2700系で走るはずの他の列車(主に「しまんと」や「あしずり」の一部)に回す車両が一時的に足りなくなってしまいます。
そのピンチヒッターとして颯爽と登場するのが、予備車として大切に維持されている名車「2000系」です。普段は静かに休んでいるレジェンドが、多客期の助っ人として本線に帰ってくるのです。「新しい2700系だと思ってホームに行ったら、懐かしい2000系が待っていた!」なんて遭遇は、まさに一期一会の奇跡。
唸りを上げる重厚なエンジン音、カーブでグイッと車体を傾けるダイナミックな走り――。もし代走に当たったら、それは四国の鉄道史を築いた名車との貴重な再会のチャンスです。ぜひその乗り味を全身で楽しんでください。
2000系と2700系の違いや、それぞれの魅力については以下の記事で徹底比較しています。
関連記事:【徹底比較】新型2700系と名車2000系の違いは?乗り心地や設備を検証
快適な2700系の車内設備と座席の運用
最後に、長時間の移動を支える2700系の充実した車内設備についておさらいしましょう。ビジネスから観光まで、あらゆるニーズに対応できる設計となっています。
快適な移動を約束する2700系の設備
- 全席コンセント完備:
普通車・グリーン車を問わず、全座席の肘掛けにコンセントが設置されています。スマートフォンの充電はもちろん、PC作業にも重宝します。 - 無料Wi-Fi:
移動中の情報収集や動画視聴に欠かせません。ただし、山間部の長いトンネル内では電波が途切れやすい点はご留意ください。 - 温水洗浄便座付きトイレ:
多機能トイレは広々としており、清潔感が保たれています。オストメイト対応やベビーベッドも完備されており、どなたでも安心して利用できます。 - 大型背面テーブル:
駅弁やお茶を置いても、さらにノートパソコン(13インチ程度)を広げられる余裕のあるサイズです。
座席選びのコツとしては、景色を楽しみたい場合は「海側」や「川側」の座席を指定するのがおすすめです。土讃線であれば大歩危峡の渓谷美、予讃線や高徳線であれば瀬戸内海の穏やかな風景を楽しむことができます。
2025年の2700系 運用に関するまとめ
今回は「2700系 運用」をテーマに、2025年の最新事情と、これからの四国旅に役立つ知識を網羅してお届けしました。
2025年は、2700系という「新しいスタンダード」が完全に定着した節目の年と言えます。春のダイヤ改正で行われた「南風」と「うずしお」の系統分離は、乗り換えの手間こそ増えましたが、結果としてダイヤの乱れを最小限に抑え、私たち利用者に「定時運行」という最大の安心感をもたらしてくれました。土讃線や高徳線を走る特急列車は、今やそのほとんどが最新の2700系に統一され、いつ乗っても快適な座席と充実したモバイル環境が約束されているのは、利用者にとって本当に素晴らしい進化だと思います。
一方で、鉄道ファンとしての視点では、効率化の裏側で見られる「繁忙期の増結」や「旧型車の代走」といった泥臭い運用も見逃せません。スマートな新型車両が基本だからこそ、時折現れる長い編成の迫力や、ベテラン車両の力走がより一層輝いて見えます。ビジネスや家族旅行で快適に過ごしたい方は2700系の指定席を、失われゆく国鉄の薫りを楽しみたい方はあえて代走や徳島線のキハ185系を狙うなど、旅のスタイルに合わせて車両を選べるのも、新旧が混在する今の時期ならではの楽しみ方です。
四国の鉄道旅は、海あり山あり、そして魅力的な車両ありと、何度訪れても新しい発見があります。ぜひこの記事をブックマークしていただき、次回の旅行計画を立てる際の「攻略本」として活用していただければ嬉しいです。最新の2700系に乗って、四国の美しい風景の中を駆け抜ける旅へ出かけましょう。

