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JR四国5000系の車内ガイド|座席の種類と予約のコツ

JR四国5000系の車内ガイド|座席の種類と予約のコツ

瀬戸大橋線を渡り、本州と四国を結ぶ快速「マリンライナー」。この列車で運用されるJR四国 5000系の車内について、詳しく知りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。座席選びで失敗や後悔をしないためには、5000系の基本的な座席タイプを理解することが大切です。

この記事では、一般的な普通車の座席と快適さから、ワンランク上のグリーン席の特徴とメリット、そして気になるグリーン席の料金と予約方法までを網羅的に解説します。さらに、絶大な人気を誇るパノラマシートとは何か、そのパノラマシートからの景色の魅力にも迫ります。

人気の座席位置と取り方のコツを押さえ、車内設備(トイレ・荷物置き場など)やバリアフリー対応と安心ポイントも事前に把握することで、あなたの旅はより一層快適なものになるはずです。このガイドが、あなたの目的に合った快適に過ごすためのおすすめシート選びの一助となれば幸いです。

この記事でわかること
  • 各座席クラス(グリーン席・普通車)の特徴と違い
  • 人気のパノラマシートの詳細と予約のポイント
  • トイレや荷物置き場といった車内設備の全容
  • 旅行の目的に合わせた最適な座席の選び方
目次

JR四国5000系の車内 座席クラスを徹底解説

  • 5000系の基本的な座席タイプ
  • 普通車の座席と快適さ
  • グリーン席の特徴とメリット
  • グリーン席の料金と予約方法
  • 瀬戸大橋の絶景を独占!パノラマシートとは?
  • パノラマシートからの景色の魅力

5000系の基本的な座席タイプ

5000系の基本的な座席タイプ
Shikokuレールノート

5000系で構成される快速「マリンライナー」には、大きく分けて3つの座席タイプが存在します。これらは乗客のニーズや予算に応じて選べるようになっており、それぞれ異なる特徴を持っています。

  1. グリーン車指定席: 高松方の先頭車両(1号車)の2階と、運転席直後の平屋部分に設定されています。最もグレードの高い座席で、ゆったりとした空間と優れた眺望が魅力です。
  2. 普通車指定席: グリーン車と同じ1号車の1階部分と、平屋部分の車いす対応席がこれにあたります。追加料金で必ず座れる安心感と、リクライニング機能付きの座席が特徴です。
  3. 普通車自由席: 2号車以降の車両(JR西日本所属車両を含む)で提供される、最も標準的な座席です。乗車券のみで利用でき、通勤・通学から観光まで幅広く対応します。

このように、1本の列車の中に複数の選択肢が用意されている点が5000系の大きな特徴です。特に、全ての指定席が1号車に集約されているため、予約時には号車を間違える心配がありません。

普通車の座席と快適さ

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普通車自由席は、主に5000形・5200形(および併結されるJR西日本223系5000番台)で構成されています。これらの車両は、定員確保と効率性を重視した実用的な設計です。

座席は2列+2列の転換クロスシートが基本で、進行方向に向けて座席の向きを変えることができます。シートピッチ(座席の前後間隔)は910mmとなっており、これは近郊形車両としては標準的な寸法です。長時間の乗車ではやや窮屈に感じる可能性もありますが、瀬戸大橋線のような中距離の移動であれば十分な快適性と言えるでしょう。

注意点として、車端部やドア横の座席は固定式のため、グループで利用する際は4人掛けのボックス席として活用できます。また、混雑時に備えてドア付近には折りたたみ式の補助席が設置されています。これはラッシュ時には収納され、広い立ち見スペースを確保する役割を果たします。

眺望に関しては、窓が大きな一枚窓になっているため、瀬戸大橋からの景色を十分に楽しむことが可能です。ただ、自由席のため、混雑時には窓側の席を確保できない場合があることは念頭に置く必要があります。

グリーン席の特徴とメリット

グリーン席の特徴とメリット
2階グリーン席:Shikokuレールノート

快速「マリンライナー」の最上級クラスであるグリーン席は、1号車(5100形)の2階部分と、運転室直後の平屋部分に設けられています。その最大のメリットは、圧倒的な快適性と優れた眺望にあります。

快適性を追求した座席仕様

座席は2列+2列配置で、シートピッチは1,000mmと普通車自由席より90mmも広く、足元にかなりのゆとりがあります。座席には深いリクライニング機能に加え、着座部分が沈み込むようにスライドする機構も備わっており、長時間の乗車でも疲れにくい姿勢を保つことが可能です。布製のヘッドレストカバーには専用ロゴの刺繍が施され、上質な空間を演出しています。

瀬戸内海の眺望を最大限に活かす設計

2階席からの眺めは格別で、防音壁などの影響を受けにくく、瀬戸大橋や瀬戸内海の雄大なパノラマを存分に楽しめます。この眺望を最大限に活かすため、客室上部の荷棚はあえて設置されていません。その代わり、デッキ付近には大型のスーツケースも収容できる専用の荷物置き場が用意されています。床はカーペット敷きで、走行音も静かに抑えられており、落ち着いた雰囲気の中で景色に集中できる環境が整っています。

グリーン席の料金と予約方法

グリーン席の料金と予約方法
Shikokuレールノート

グリーン席を利用するには、乗車券のほかにグリーン券が必要です。料金は営業キロによって変動しますが、JR四国・本州各社区間(児島〜高松・坂出など)の50km以内であれば、平日料金で1,000円が加算されます(2025年9月時点)。

予約は、全国のJRの主な駅にある「みどりの窓口」や指定席券売機のほか、JR西日本のネット予約サービス「e5489」やJR四国の「JR四国ツアー」などでも購入が可能です。特に、乗車日の1ヶ月前の午前10時から発売が開始されるため、人気の座席を狙う場合は早めの予約が鍵となります。

「e5489」では、きっぷを受け取る前であれば何度でも無料で予約の変更ができるため、予定が変わる可能性がある場合でも安心して予約できるという利点があります。ただし、予約したきっぷはJR西日本・四国・九州の主な駅や指定席券売機または、みどりの券売機プラスでしか受け取れない点には注意が必要です。

瀬戸大橋の絶景を独占!パノラマシートとは?

瀬戸大橋の絶景を独占!パノラマシートとは?
Shikokuレールノート

グリーン席の中でも、特に人気が高く「プラチナチケット」とも呼ばれるのが、高松方面行き先頭車の運転室直後、平屋部分に設置されたわずか4席(1A〜1D席)の「パノラマシート」です。

この座席の最大の魅力は、列車の最前部に座り、運転士のような視点で進行方向の雄大な景色を遮るものなく楽しめる点にあります。特に瀬戸大橋を渡る際には、次々と現れる島々や広大な海原が目の前に広がり、まるで空を飛んでいるかのような特別な体験ができます。

4席のうち、高松方面に向かって左側の1A席と1B席は、運転席の機器類を避けて視界を確保するため、床が一段高く設計されています。このため、より見晴らしの良い景色を求めるのであれば、この2席が特におすすめです。右側の1C席・1D席は、これぞ前面展望という展望を楽しめます。

パノラマシートからの景色の魅力

パノラマシートからの景色の魅力
Shikokuレールノート

パノラマシートから見える景色は、単なる移動手段としての鉄道の価値を大きく超えるものです。岡山駅を出発すると、市街地を抜け、児島駅を過ぎたあたりから列車のハイライト区間が始まります。

列車が瀬戸大橋に差し掛かると、眼下には穏やかな瀬戸内海が広がり、大小さまざまな島々が織りなす多島美が目の前に展開します。橋梁の上を走るため、視点が高く、海上を滑るように進んでいく感覚はパノラマシートならではのものです。天気の良い日には、遠くの島影まではっきりと見渡せ、その美しさは息をのむほどです。

逆に高松から岡山へ向かう際は、四国の山々を背景に瀬戸内海へ進み、本州が近づいてくる様子をダイナミックに体感できます。時間帯によっては夕日に染まる海を見ることもでき、乗車するたびに異なる表情を見せてくれるのも、この景色の大きな魅力と言えるでしょう。

JR四国5000系の車内で快適に過ごすためのコツ

JR四国5000系の車内で快適に過ごすためのコツ
  • 車内設備(トイレ・荷物置き場など)を把握
  • バリアフリー対応と安心ポイント
  • 人気の座席位置と取り方のコツ
  • 快適に過ごすためのおすすめシート選び
  • まとめ:JR四国 5000系 車内の魅力を再発見

車内設備(トイレ・荷物置き場など)を把握

旅行や長距離の移動において、車内設備を事前に把握しておくことは快適な時間を過ごすために不可欠です。JR四国5000系には、以下のような設備が備わっています。

トイレ設備

トイレは、指定席車両である1号車(5100形)の岡山寄りに設置されています。ここは大型の電動車いすでも利用可能な多機能トイレとなっており、おむつ交換台なども備えられています。また、標準的な5両編成の場合、4号車(JR西日本所属車両)にも同様の車いす対応トイレが設置されているため、編成内に2箇所のトイレが分散配置される形となります。これにより、どの車両に乗っていても比較的アクセスしやすいです。

荷物置き場

荷物の収納スペースは、車両のタイプによって設計思想が異なります。前述の通り、1号車の指定席(グリーン席・普通車指定席)では、眺望を優先して窓上の荷棚が廃止されています。その代わりに、デッキと客室の間に大型のスーツケースも置ける専用の荷物スペースが確保されています。

一方、2号車以降の自由席車両には、従来型の荷棚が窓上に設置されており、手荷物や小さめのバッグなどを気軽に置くことが可能です。

その他の設備

2021年10月から、1号車限定で無料公衆無線LANサービス「JR-SHIKOKU_Train_Wi-Fi」が導入されました。グリーン席や普通車指定席を利用する乗客は、快適な通信環境を利用できます。しかし、自由席車両やJR西日本所属車両では利用できない点には注意が必要です。

また、設計が2003年と古いため、残念ながら編成内のどの座席にも電源コンセントは設置されていません。スマートフォンなどを充電したい場合は、モバイルバッテリーを事前に準備しておくことを強くおすすめします。

バリアフリー対応と安心ポイント

JR四国5000系は、誰もが安心して利用できるよう、バリアフリーにも配慮した設計がなされています。

安心のポイントは、主要なバリアフリー設備が列車の顔である1号車(5100形)に集約されている点です。岡山寄りの平屋部分には、車いす利用者がそのまま乗車できる専用のフリースペースと、隣接する固定座席(19A・D席)が2席分用意されています。このスペースは、乗降口からも段差なく移動できる構造です。

すぐ隣には、先ほども触れた大型の電動車いす対応多機能トイレが設置されています。入り口は引き戸式で開口部が広く、内部も車いすが回転できる十分なスペースが確保されています。

このように、乗車スペースからトイレまでが1号車の一箇所にまとまっているため、車いす利用者や介助者の方が車内を長く移動する必要がなく、スムーズかつ安心して利用できる動線が確保されているのは、大きな利点と言えるでしょう。乗務員室も近いため、何か困ったことがあってもすぐにサポートを求めやすい環境です。

人気の座席位置と取り方のコツ

人気の座席位置と取り方のコツ
Shikokuレールノート

快適な列車旅のためには、座席位置の選択が非常に重要です。特に人気の高いパノラマシートや、眺めの良い窓側席を確保するためのコツを紹介します。

パノラマシート予約のコツ

パノラマシート(1A〜1D席)は、乗車日1ヶ月前の午前10時から全国一斉に発売されます。非常に人気が高いため、発売開始と同時に予約しないと入手は困難です。この「10時打ち」と呼ばれる操作を駅の「みどりの窓口」で依頼するか、ネット予約サービス「e5489」で発売開始時刻を狙って操作することが、予約成功の確率を高める唯一の方法と言えます。特に週末や連休中は争奪戦が激しくなるため、事前の計画が不可欠です。

瀬戸大橋の景色、座席の向きと眺望

瀬戸大橋からの景色を最大限に楽しむために、どちら側の座席が良いか迷う方も多いでしょう。

結論から言うと、瀬戸大橋を渡っている最中は、左右どちらの席からも瀬戸内海の雄大な景色と島々を存分に楽しむことができます。列車は海上に架かる橋を渡るため、両側の車窓に次々と島影が現れては遠ざかっていくダイナミックな風景が広がるためです。

そのため、厳密な「海側」「山側」という概念は当てはまりにくく、どちらを選んでも優劣はほとんどありません。ただ、時間帯による太陽の光の入り方など、わずかな違いはありますので、好みに応じて選ぶのがおすすめです。

  • 岡山から高松へ向かう場合: 進行方向左側のA席・B席は、午前中に順光で景色を見やすい傾向があります。右側のC席・D席は、午後に西日が入ることがありますが、夕暮れ時の景色は格別です。
  • 高松から岡山へ向かう場合: 進行方向と太陽の位置関係が逆になります。右側のC席・D席が午前中に順光となり、左側のA席・B席が午後の時間帯にあたります。

いずれにしても、どちらの席を選んでも瀬戸大橋ならではの絶景が楽しめることに変わりはありません。自由席の場合も、空いている側の窓側席を確保するのが良いでしょう。

快適に過ごすためのおすすめシート選び

快適に過ごすためのおすすめシート選び
Shikokuレールノート

どの座席が最適かは、旅の目的や予算、誰と乗車するかによって大きく変わります。ここでは、目的別に最適なおすすめのシート選びを提案します。

座席クラス使用車両座席配列シートピッチリクライニングその他設備
グリーン車指定席1号車 (2階・平屋)2+2列1,000 mm深いリクライニングWi-Fi、専用荷物スペース
普通車指定席1号車 (1階)2+2列970 mm浅いリクライニングWi-Fi、専用荷物スペース
普通車自由席2号車以降2+2列910 mmなし荷棚、補助席

とにかく景色と快適さを最優先したい場合

予算に余裕があり、最高の体験を求めるなら、迷わずグリーン席がおすすめです。特にパノラマシートが取れれば、忘れられない思い出になるでしょう。2階席からの眺めも素晴らしく、ゆったりとした座席で優雅な時間を過ごせます。

ChatGPT Image 2025年4月19日 08 27 06よんてつ

パノラマシートは眺めが抜群な代わりに、冷暖房の効きが弱いので好みが分かれると思います。

着席を保証しつつ、コストを抑えたい場合

自由席の混雑が予想される時間帯や、確実に座って移動したいというニーズには普通車指定席が最適です。自由席よりもシートピッチが広く、リクライニングも可能なため、費用対効果は非常に高いと言えます。1階席からの眺めは、海面に近いダイナミックな視点が魅力です。

コストを最優先し、気軽な移動を楽しみたい場合

乗車券のみで利用できる普通車自由席は、最も経済的な選択肢です。比較的空いている時間帯を狙えば、窓側の席で景色を楽しむことも十分に可能です。短距離の利用や、旅費をできるだけ抑えたい学生の方などに向いています。

まとめ:JR四国5000系 車内の魅力を再発見

この記事では、JR四国5000系の車内設備と座席選びのポイントについて詳しく解説しました。最後に、重要なポイントを改めてまとめます。

  • JR四国5000系は快速「マリンライナー」で活躍する車両
  • 座席はグリーン車指定席、普通車指定席、普通車自由席の3種類
  • 全ての指定席は高松方の先頭車両である1号車に集約
  • グリーン席は1号車の2階と平屋パノラマ部に設置
  • グリーン席のシートピッチは1,000mmで快適性が高い
  • パノラマシートは運転席直後の4席限定の特等席
  • パノラマシートの予約は乗車1ヶ月前の10時から
  • 普通車指定席は1号車の1階にあり着席が保証される
  • 普通車自由席は2号車以降で転換クロスシートが基本
  • 眺望を楽しむなら岡山行きはC・D席、高松行きはA・B席
  • トイレは1号車と4号車(5両編成時)の2箇所に設置
  • 1号車には車いす対応の座席と大型トイレを完備
  • 荷物置き場は指定席車が専用スペース、自由席車は荷棚
  • 無料Wi-Fiは1号車の指定席エリアでのみ利用可能
  • どの座席にも電源コンセントは設置されていない
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