香川県東部と県庁所在地を結ぶJR高徳線。三本松駅から高松駅への移動を計画する際、特急と普通列車のどちらを選ぶべきか、運賃や所要時間はどれくらい違うのか、多くの方が疑問に思うことでしょう。この記事では、失敗や後悔のない選択ができるよう、三本松駅から高松駅へのアクセス方法を網羅的に解説します。
特急列車と普通列車の所要時間の比較から、それぞれの運賃・料金とお得な切符情報、さらにはICカードの利用可否まで、あらゆる角度から情報を整理しました。また、朝夕の通勤・通学ラッシュ事情や、快適に移動するためのおすすめポイントもご紹介します。移動中には車窓から見える瀬戸内海の景色を楽しみ、出発前には三本松駅周辺の見どころ、高松駅到着後の観光スポットや乗り換えできる路線もチェックして、あなたの旅をより豊かなものにしてください。
- 特急と普通列車の料金や所要時間の具体的な違い
- ICカードの利用方法と注意点
- 移動を快適にするためのコツと車窓の楽しみ方
- 三本松駅と高松駅それぞれの周辺情報
三本松駅から高松駅への移動手段を徹底比較
- 三本松駅から高松駅へのアクセス方法
- 特急列車と普通列車の所要時間
- 運賃・料金とお得な切符情報
- JR高徳線でのICカードの利用可否
- 朝夕の通勤・通学ラッシュ事情
三本松駅から高松駅へのアクセス方法

三本松駅から高松駅へ移動する場合、最も一般的な手段はJR高徳線を利用する方法です。JR高徳線には、速達性を重視した「特急うずしお」と、各駅に停車する「普通列車」の2種類が運行しており、自身の目的や予算に応じて選択することになります。
特急うずしおは、所要時間が短い分、乗車券に加えて別途特急料金が必要となります。一方、普通列車は乗車券のみで利用できるため、最も経済的な選択肢です。
また、代替手段として大川バスが運行する路線も存在しますが、所要時間と運賃のバランスを考慮すると、多くの場合でJRに利便性があります。ただし、目的地が鉄道駅から離れている場合に限り、バスが有効な選択肢となるケースも考えられます。このように、まずはJRの特急か普通列車かを軸に検討を進めるのが基本となります。
特急列車と普通列車の所要時間

三本松駅から高松駅までの移動において、特急列車と普通列車では所要時間に大きな差が生まれます。どちらを選択するかは、時間とコストのどちらを優先するかという、旅行計画の根幹に関わる判断と言えます。
特急うずしおの所要時間
特急うずしおを利用した場合、三本松駅から高松駅までの所要時間は約32分から40分です。停車駅を主要な駅に限定することで、圧倒的な速達性を実現しています。限られた時間で効率的に移動したいビジネス利用や、タイトなスケジュールで観光を楽しみたい場合に最適です。
普通列車の所要時間
一方、普通列車を利用する場合の所要時間は、約1時間3分から1時間33分と、乗車する列車によって幅があります。これは、三本松駅と高松駅の間にある全ての駅に停車するためです。急ぐ旅ではない場合や、車窓からの風景をゆっくり楽しみたい場合には、普通列車が適しています。
このように、特急を利用すれば普通列車に比べて約50分から1時間程度の時間短縮が可能です。この時間的価値をどう捉えるかが、選択の鍵となります。
運賃・料金とお得な切符情報
移動手段を選ぶ上で、運賃は所要時間と並ぶ重要な判断基準です。ここでは、普通列車と特急それぞれの料金体系と、少しでもお得に利用するための切符情報を解説します。
基本的な運賃体系
まず基本となる料金は、乗車券の運賃です。三本松駅から高松駅までの普通運賃は850円です。普通列車はこの乗車券のみで乗車できます。
特急うずしおに乗車する場合は、この乗車券に加えて特急券が必要になります。料金は座席の種類によって異なり、以下の表の通りです。
項目 | 金額(片道) | 合計(片道) | 備考 |
普通列車 | |||
乗車券 | 850円 | 850円 | 基本となる運賃 |
特急うずしお | |||
乗車券 | 850円 | ||
+自由席特急券 | 760円 | 1,610円 | 座席を指定しない場合 |
+指定席特急券 | 1,090円 | 1,940円 | 座席を指定する場合 |
お得な切符情報
JR四国では、利用条件によって通常よりも安く乗車できる企画乗車券を販売している場合があります。
- Sきっぷ(特急列車自由席往復割引きっぷ): 往復で特急自由席を利用する場合に割引が適用されるきっぷです。三本松-高松間では設定されていませんが、徳島-高松間など長距離で利用する際に有効です。
- 週末乗り放題きっぷ: 土・日・祝日にJR四国全線と土佐くろしお鉄道線の一部の普通・特急列車が乗り放題になるきっぷです。週末に複数の場所を周遊する旅行者にとっては、大変お得な選択肢となります。
これらのきっぷは、利用期間や条件が変更されることがあるため、旅行前には必ずJR四国の公式サイトで最新の情報を確認することが大切です。
JR高徳線でのICカードの利用可否
JR高徳線では、ICカードを利用できる区間がごく一部に限られており、三本松駅は利用エリア外です。旅行や移動の際には、この点を必ず念頭に置く必要があります。

【重要】現在の利用可能エリア
2025年9月現在、JR高徳線でICOCAなどの交通系ICカードが利用できるのは、高松駅~屋島駅間のみです。
したがって、目的地の三本松駅はもちろん、屋島駅より先の古高松南駅、八栗口駅、讃岐牟礼駅、志度駅などを含むすべての駅でICカードは利用できません。
三本松駅から高松駅へ向かう場合、またその逆の区間を利用する場合も、事前に券売機で目的の駅までの切符を現金等で購入してください。
エリア外で利用してしまった場合
万が一、利用可能エリア内(例:高松駅)の改札をICカードで入場し、エリア外の三本松駅で下車しようとした場合、自動改札機は利用できません。乗車区間の運賃(高松駅~三本松駅間であれば850円)を全額現金で支払う必要がありますので、十分にご注意ください。
朝夕の通勤・通学ラッシュ事情
三本松駅から高松方面へ向かう列車は、平日の朝夕の時間帯に混雑する傾向があります。特に朝7時台から8時台にかけては、高松市内の学校や職場へ向かう学生や社会人の利用が集中します。
この時間帯の普通列車は、座席が埋まり、立ち乗りとなる可能性が高くなります。時間に余裕がない場合や、大きな荷物を持っている場合は、少し窮屈に感じるかもしれません。
一方、特急うずしおは普通列車に比べて運賃が高い分、ラッシュ時でも比較的座席を確保しやすいです。確実に着席して快適に移動したいのであれば、追加料金を支払って特急を利用する価値は十分にあると考えられます。特に、重要な商談や試験を控えているなど、移動中のストレスをできるだけ避けたい場合には、特急の指定席を確保しておくと安心です。
三本松駅から高松駅までの旅をさらに楽しむ
- 快適に移動するためのおすすめポイント
- 車窓から見えるのどかな田園風景
- 出発前に寄りたい三本松駅周辺の見どころ
- 高松駅で乗り換えできる路線
- 高松駅到着後の観光スポット
快適に移動するためのおすすめポイント

単なる移動時間と捉えず、少しの工夫で車内で過ごす時間をより快適なものにすることができます。列車種別や時間帯に応じたポイントを押さえておきましょう。
普通列車を利用する場合は、ラッシュの時間帯を避けて日中の列車を選ぶと、比較的空いている車内でゆったりと過ごせます。
一方、特急うずしおを利用する際は、その快適性を最大限に活用したいところです。座席は普通列車よりも広く、リクライニング機能も付いています。静かな車内で読書をしたり、パソコンで作業を進めたりするのにも適しています。飲み物や軽食を事前に購入しておくと、よりリラックスした時間を過ごせるでしょう。混雑が予想される時期には、事前に指定席を予約しておけば、座席を探す心配もなくスムーズに乗車できます。
車窓から見えるのどかな田園風景

JR高徳線の旅の魅力は、車窓に広がる讃岐平野の穏やかな田園風景にあります。海沿いの地域を走りますが、直接海が見える区間はごく僅かで、むしろ車窓の主役となるのは、四季折々の表情を見せる田畑や、その先にそびえる山々の稜線です。
高松方面へ向かう列車では、左右の車窓にのどかな景色が広がります。特に春から夏にかけては青々とした稲が、秋には黄金色に輝く稲穂が車窓を彩り、日本の原風景ともいえる景色が心を和ませてくれます。点在する集落の瓦屋根や、遠くに見える阿讃山脈の姿も、旅情を一層引き立てます。
この景色は、速い特急列車からでも楽しめますが、各駅に停車する普通列車であれば、よりゆっくりと移り変わる風景を味わうことが可能です。都会の喧騒から離れた、穏やかな時間の流れを感じられるのが高徳線の車窓の大きな魅力と言えるでしょう。
出発前に寄りたい三本松駅周辺の見どころ

三本松駅は香川県東かがわ市の中心駅であり、出発前に少し時間があれば立ち寄りたい魅力的なスポットが点在しています。
駅から少し足を延ばすと、「とらまるパペットランド」があります。ここは日本で唯一の人形劇のテーマパークで、子どもから大人まで楽しめる公演や展示が行われています。また、歴史や文化に興味があるなら、江戸時代から昭和初期にかけての醤油や砂糖の商家が残る「引田の古い町並み」もおすすめです。風情ある町並みを散策するだけでも、旅の思い出が深まります。
これらのスポットは駅から距離があるため、バスやタクシーの利用が便利です。出発時間までの余裕をもって計画を立て、東かがわ市の魅力を発見してみてはいかがでしょうか。
高松駅で乗り換えできる路線

高松駅は、JR四国の主要なターミナル駅であり、香川県内外への交通の結節点となっています。高松駅からは、さまざまな路線へ乗り換えることが可能です。
JR四国の路線
- 予讃線:
予讃線は、高松駅から香川県西部を通り、愛媛県の県庁所在地である松山駅、さらに宇和島駅までを結ぶ、四国の西部を貫く最も重要な幹線です。通勤・通学の足としてだけでなく、観光においても中心的な役割を担っています。 - 高松駅からは、目的に応じて様々な種別の列車が発着しています。
- 特急列車: 松山方面へ最速で向かう特急「いしづち」が運行されています。ビジネスや観光で愛媛県まで快適に移動したい場合に最適な選択肢です。
- 快速・普通列車: 坂出・丸亀・観音寺方面へは、快速「サンポート」や普通列車が頻繁に運行されており、香川県内の主要都市へのアクセスを支えています。
- 本州へのアクセス: 予讃線の坂出駅からは瀬戸大橋線が分岐しており、高松駅始発の快速「マリンライナー」が瀬戸大橋を渡って岡山駅までを結んでいます。本州へ向かうための主要ルートとして、多くの旅行者やビジネス客に利用されています。
- 土讃線:
土讃線は、高松駅(予讃線経由で直通)から琴平方面、さらに四国山地を縦断して高知県の窪川駅までを結ぶ、四国の中央部を貫く重要な路線です。香川県内の有名な観光地へのアクセスはもちろん、高知県へ向かうためのメインルートとしての役割を担っています。 - 特急列車: 高知駅方面へ向かう特急「しまんと」が運行されています。この列車は、日本三大秘境の一つである祖谷(いや)への玄関口であり、景勝地として名高い大歩危(おおぼけ)・小歩危(こぼけ)などを経由するため、観光客にも人気があります。
- 普通列車: 「こんぴらさん」の愛称で知られる金刀比羅宮への最寄り駅である琴平駅へは、普通列車が頻繁に運行されています。日帰りの観光や、沿線住民の通勤・通学の足として利用されています。
- この路線は、険しい四国山地を越えていくため、渓谷の美しい景色など、ダイナミックで変化に富んだ車窓風景を楽しめるのが大きな特徴です。
その他の鉄道・交通機関
- 高松琴平電気鉄道(ことでん): JR高松駅に隣接する高松築港駅から、琴平線、長尾線、志度線の3路線が伸びており、栗林公園や屋島など市内の観光地へのアクセスに便利です。
- 高速バス・路線バス: 駅前のバスターミナルからは、四国内の主要都市や関西・東京方面への高速バス、そして高松市内の各方面へ向かう路線バスが多数発着しています。
このように、高松駅は次の目的地へ向かうための重要なハブ機能を果たしています。
高松駅到着後の観光スポット

高松駅は、多くの魅力的な観光スポットへの玄関口でもあります。駅から徒歩や公共交通機関で手軽にアクセスできる場所が多く、到着後すぐに観光を楽しむことができます。
駅から徒歩圏内にあるのが、「玉藻公園」として親しまれる高松城跡です。日本三大水城の一つに数えられ、海水を引き込んだお堀が特徴的です。また、駅近くの「北浜alley(アリー)」は、古い倉庫をリノベーションした複合商業施設で、おしゃれなカフェや雑貨店が並び、散策するだけでも楽しめます。
少し足を延ばすなら、ことでんを利用して「栗林公園」へ向かうのがおすすめです。国の特別名勝に指定されている広大な大名庭園で、四季折々の美しい景観が訪れる人々を魅了します。高松での時間を有効に活用し、これらの観光スポットを訪れてみてください。
最適な計画で三本松駅から高松駅へ
- 三本松駅から高松駅への主要な移動手段はJR高徳線
- 速さ重視なら特急うずしお、料金重視なら普通列車が基本の選択肢
- 特急の所要時間は約32分から40分
- 普通列車の所要時間は約63分から93分
- 特急利用で約1時間近くの時間短縮が可能
- 普通列車の片道運賃は850円
- 特急うずしお自由席利用時の合計運賃は1,610円
- 週末の旅行なら「週末乗り放題きっぷ」がお得な場合がある
- ICカード利用エリア(高松~屋島駅)をまたいでの乗車はできない点に注意
- 平日の朝ラッシュ時は高松方面への列車が混雑する
- 確実に座りたい場合は特急の利用がおすすめ
- 高松駅はJR予讃線やことでん、各種バスへの乗り換え拠点
- 高松駅周辺には玉藻公園や北浜alleyなどの観光スポットがある
