こんにちは。Shikokuレールノート 運営者の「よんてつ」です。
香川県の新たなランドマークとして大人気の「四国水族館」。高松駅から遊びに行こうと計画を立てている時、ふと「電車で行くべきか、車で行くべきか?」と迷ってしまうことはありませんか?地図で見ると近そうに見えますが、実際に移動してみると、電車の乗り換えで思わぬ落とし穴があったり、宇多津駅からの「あと少し」の距離に悩まされたりすることが意外と多いんです。また、車で行く派の方にとっても、週末の駐車場の混雑状況や、少しでも安く停められる周辺駐車場の情報は喉から手が出るほど欲しい情報ではないでしょうか。
この記事では、私自身が実際に何度も足を運んでリサーチした「生きた情報」をもとに、高松駅から四国水族館への移動で失敗しないためのノウハウを徹底的に解説します。地元民だからこそ知っている抜け道や、ガイドブックには載っていない細かな注意点まで、余すところなくお伝えします。
- 高松駅から宇多津駅へ向かう際の「乗り換えなし」で到着できる最適な列車の選び方
- バスの本数が少ない時間帯でも迷わないための徒歩ルートやタクシー利用の判断基準
- 週末の混雑を回避して車を停めるための駐車場戦略と高速道路料金の目安
- 2025年の入館料改定情報を含めたお得な「きっぷ」やコインロッカーの活用法
高松駅から四国水族館への電車アクセス
高松駅から四国水族館へ向かう場合、基本的にはJR予讃線(よさんせん)を利用して、最寄り駅である「宇多津駅(うたづえき)」を目指すことになります。高松駅は始発駅なので、列車に座って移動できる確率が高いのが嬉しいポイントです。しかし、一見簡単そうに見えるこのルート、実は「乗る列車を間違えると面倒なことになる」というトラップが存在します。まずは、快適かつスムーズに移動するための鉄道攻略法をじっくりと深掘りしていきましょう。
快速サンポートとマリンライナーの違い

高松駅の改札を抜けると、たくさんの列車が並んでいて旅への期待が高まりますよね。ここで皆さんに一番気をつけていただきたいのが、「どの快速列車に乗るか」という選択です。高松駅からは主に、岡山方面へ向かう「快速マリンライナー」と、四国県内(松山・琴平・観音寺方面)へ向かう「快速サンポート」の2種類が頻繁に発車しています。
「マリンライナーの方が有名だし、本数も多いからとりあえずこれに乗ればいいや!」と思って飛び乗ってしまうと、実はちょっとした悲劇が待っています。なぜなら快速マリンライナーは、四国水族館の最寄りである宇多津駅には停車せず、手前の「坂出駅(さかいでえき)」で瀬戸大橋線へと分岐してしまうからです。
もちろん、坂出駅で降りて後続の列車に乗り換えれば宇多津駅には行けます。しかし、坂出駅での乗り換えは、同じホームの向かい側で済む場合もあれば、重い荷物を持って階段を上り下りし、別のホームへ移動しなければならない場合もあります。せっかくの旅行で、移動の段階から余計な体力を使いたくありませんよね。特に小さなお子様連れやベビーカーをご利用の方にとって、不要な乗り換えは避けるに越したことはありません。
ここが最大の注意点!
マリンライナーに乗車した場合、確実に「坂出駅」での乗り換えが発生します。乗り換えの手間を減らして直通で宇多津駅に向かいたいなら、「快速サンポート(松山・琴平・観音寺方面)」を選ぶのが正解です。
快速サンポートであれば、高松駅から宇多津駅まで乗り換えなしで直行できます。所要時間は約15分〜18分程度。車内は転換クロスシート(進行方向を向いた2人掛けの席)が採用されている車両も多く、車窓から流れる瀬戸内の穏やかな景色を眺めていると、あっという間に到着します。
特急列車の所要時間と自由席料金

「せっかくの旅行だし、特急列車を使って少しでも優雅に、そして早く移動したい」と考える方もいらっしゃるでしょう。高松駅からは、松山行きの特急「いしづち」や、高知行きの特急「しまんと」、徳島方面から直通する特急「うずしお」などが利用できます。これらの特急列車を利用する場合のメリットとデメリットについて、コストパフォーマンスの観点からシビアに分析してみます。
まず所要時間ですが、特急を利用すると高松駅から宇多津駅まで約12分〜15分で到着します。先ほど紹介した快速サンポートと比較すると、その差はわずか3分〜5分程度です。この「数分の短縮」に対して、どれだけの追加コストがかかるかが判断の分かれ目になります。
特急列車に乗るためには、通常の乗車券(運賃)に加えて、「特急券(自由席または指定席)」が別途必要になります。2025年時点の目安として、高松〜宇多津間の自由席特急券は500円〜1,000円程度(時期や改定により変動あり)が加算される計算です。往復で利用すれば、ランチ1回分くらいの金額差が出てしまいます。
指定席は必要?
この区間は短距離ですし、高松駅は始発駅なので、早めにホームに行けば自由席でも座れる確率は非常に高いです。どうしても座席を確保したい場合を除き、指定席まで取る必要性は薄いかもしれません。
正直なところ、時間短縮の効果に対してコストは少し割高に感じるのが本音です。しかし、特急列車の魅力は時間だけではありません。しっかりとしたリクライニングシート、足元の広さ、そしてテーブルが完備されている点は、快速列車にはない大きなメリットです。「移動中に少しPCで作業をしたい」「子供におやつを食べさせながら落ち着いて移動したい」「旅行気分を盛り上げたい」という場合には、あえて特急を選ぶという選択肢も十分にアリだと思います。ご自身の旅のスタイルと予算に合わせて選んでみてくださいね。

お得な四国水族館きっぷと割引情報

「移動費はできるだけ抑えて、その分を水族館でのお土産やグルメに使いたい!」という堅実派のあなたに、ぜひ知っておいていただきたいのが、JR四国が発売している企画乗車券「四国水族館きっぷ」です。これは、高松駅などのJR主要駅から宇多津駅までの「往復乗車券(フリー区間含む)」と、「四国水族館の入館引換券」がセットになった、非常にお得な商品です。
2025年現在、昨今の物価上昇に伴い、四国水族館の入館料も改定されています。2025/4/1改定後の一般料金は大人2,600円(※最新情報は公式サイト参照)となっており、これにJRの往復運賃を足すと、それなりの金額になります。しかし、この「四国水族館きっぷ」を利用すれば、別々に購入するよりもトータルの出費が数百円単位で安くなるように設定されています。
四国水族館きっぷの主なメリット
- コスト削減: 正規料金で都度購入するよりも確実にお得になります。
- チケット購入の手間省略: 現地で入館券を購入する列に並ぶ必要がなく、引換券でスムーズに入館できる場合があります(※混雑時は引換が必要なケースもあるため要確認)。
- 購入場所: JR四国の主な駅のみどりの窓口や、みどりの券売機プラスで購入可能です。
ただし、利用する上で絶対に注意しなければならないポイントがあります。それは「払い戻しの条件が厳しい」という点です。このきっぷはセット商品であるため、「急用で水族館に行けなくなったから、入館券分だけ払い戻したい」といった部分的な払い戻しは基本的にできません。また、払い戻しができるのは「全券片が未使用」または「かえり券が未使用」の場合に限られ、手数料もかかります。
「当日の朝、子供が熱を出して行けなくなった」といったトラブルは誰にでも起こり得ます。リスクを避けるためには、事前のネット予約よりも、当日の朝、高松駅を出発する直前に駅の券売機で購入するのが一番安全で賢い買い方だと言えるでしょう。詳しい発売額や利用条件については、必ずJR四国の公式サイトで最新情報を確認してください。
(出典:JR四国『おトクなきっぷ』)

宇多津駅からシャトルバスやタクシー利用
電車を降りて宇多津駅に着いてから、水族館までの「ラストワンマイル(最後の移動)」も重要な検討事項です。宇多津駅は比較的大きな駅ですが、水族館があるのは海側の「北口」エリアです。改札を出て右方向へ進み、北口の階段を降りると、バス乗り場やタクシー乗り場があります。

まずバスについてですが、宇多津駅北口からは「丸亀市コミュニティバス(レオマ宇多津線)」が運行しており、これに乗れば水族館まで約2分〜3分で到着します。運賃も大人200円(※掲載時目安)と非常にリーズナブル。雨の日などは特に重宝する存在です。
しかし、ここで最大の壁となるのが「運行本数の少なさ」です。コミュニティバスは観光客専用ではなく、地域住民の生活の足としての役割が強いため、1時間に1本どころか、時間帯によっては「次のバスまで2時間以上空く」というエアポケットのような時間帯が存在します。
バス待ちの「空白時間」に注意
駅に着いて「バスで行こう」と時刻表を見たら、次のバスが2時間後だった…という絶望的な状況は避けたいものです。駅に着いたらまずバスの時間をチェックし、すぐに来ないようなら潔くタクシーを利用するか、徒歩に切り替える判断が求められます。
もしバスがない場合、タクシーを利用するのも現実的な選択肢です。宇多津駅北口にはタクシー乗り場があり、常時数台が待機していることが多いです(待機がいない場合は電話で呼び出しが必要)。水族館までの距離は約1.2kmと短いため、料金はワンメーター+α程度、1,000円以内でお釣りが来るケースがほとんどです。3〜4人のグループや家族連れであれば、一人当たりの負担額はバスとそこまで大きく変わりません。「時間を金で買う」と考えれば、タクシー利用は非常にコストパフォーマンスの良い選択だと言えます。
駅から徒歩で行く場合の所要時間
バスのタイミングが合わず、タクシーを使うほどでもない…そんな時、私が個人的に一番おすすめするのは、実はシンプルに「徒歩」です。宇多津駅から四国水族館までは約1.2km、大人の足で普通に歩いて約12分〜15分程度の道のりです。

「15分も歩くの?」と思われるかもしれませんが、道順は非常に分かりやすく、ほぼ一本道です。北口を出て大通りを海に向かって進んでいくだけ。道は広く平坦に整備されており、急な坂道や歩きにくい砂利道はありません。そのため、ベビーカーを押しながらの移動や、キャリーケースを引いての移動も、そこまで苦にはならないでしょう。
途中には「イオンタウン宇多津」などの商業施設もあり、飲み物を買ったり、帰りに少し買い物をしたりするのにも便利です。何より、海に近づくにつれて潮風を感じられるようになり、「これから水族館に行くんだ!」というワクワク感を高めてくれるのが徒歩ルートの醍醐味です。
ただし、季節と天候には注意が必要です。春や秋の気候が良い日は最高の散歩コースですが、真夏の炎天下で日陰の少ない道を15分歩くのは、熱中症のリスクもあり危険です。また、海沿いは風が強いことが多く、雨の日は傘をさしていても濡れてしまうことがあります。「晴れていて気候が良い日は徒歩、それ以外はタクシーかバス」というように、当日の状況に合わせて柔軟に使い分けるのが、快適な旅のコツですね。
高松駅から四国水族館への車と駐車場
「時間を気にせず自由に動きたい」「子供が小さいから荷物が多いし、電車での移動は不安」というファミリー層やグループ旅行の方にとっては、やはり車(マイカーやレンタカー)でのアクセスが一番便利ですよね。高松駅周辺でレンタカーを借りて向かう場合や、高松市内から自家用車で向かう場合の、具体的なルートや駐車場戦略について整理しましょう。

車での行き方と高速料金の目安
高松市内から四国水族館へ車で向かう場合、一般道(さぬき浜街道など)を通っていくルートもありますが、信号待ちや渋滞のリスクを考慮すると、時間を優先するなら高松自動車道を利用するのが最もスムーズでストレスがありません。
| 区間 | 高松中央IC(または高松西IC・檀紙IC) → 坂出IC |
|---|---|
| 所要時間 | 高速走行約15分 + 下道約10分(トータル約30〜40分) |
| 料金目安 | 通常料金 約840円 / ETC休日割引等 約590円 |
最寄りのインターチェンジは「坂出IC(さかいでインターチェンジ)」です。宇多津町にはインターチェンジがないため、坂出ICで降りてから下道を約10分ほど走ることになります。インターを降りてからの道も広く、案内標識もしっかり出ているので、迷うことは少ないでしょう。
カーナビを設定する際は、「四国水族館」で検索すれば問題ありませんが、もし新しい施設でナビに出ない場合は、すぐ隣にある「道の駅 うたづ海ホタル」や「ゴールドタワー」を目印に設定すると確実です。運転に不慣れな方でも、比較的走りやすいルートなので安心してくださいね。
駐車場の混雑状況と満車時の対策
車で行く際に最も懸念されるリスク、それは「駐車場が空いているかどうか」です。特に四国水族館は人気の観光スポットであるため、週末や連休中の駐車場争奪戦は激しいものがあります。
四国水族館には公式の駐車場が用意されていますが、その収容台数は約223台。水族館の規模や来館者数を考えると、正直なところ「決して多くはない」というのが実情です。そのため、土日祝日やゴールデンウィーク、夏休みなどの繁忙期には、オープン直後の早い時間帯から満車になってしまうことが日常茶飯事です。駐車場の入り口で「満車」の看板を持った警備員さんを見て、絶望的な気分になる…なんてことは避けたいですよね。
出発前のリアルタイムチェックが必須
四国水族館の公式サイトでは、駐車場の現在の混雑状況(「空きあり」「混雑」「満車」や、具体的な「残り〇〇台」という数字)がリアルタイムで公開されています。家を出る前や、高速道路を降りるタイミングで助手席の方にチェックしてもらうことで、「公式はもう無理そうだから、最初から周辺の駐車場に向かおう」という判断ができ、無駄な待ち時間を回避できます。
周辺にある料金が安い駐車場の選び方

もし公式駐車場が満車だったとしても、焦る必要は全くありません。四国水族館がある宇多津臨海公園周辺には、いくつかの民間駐車場や関連施設の駐車場が点在しており、それらをうまく活用するのが賢いドライバーの戦略です。
代表的なのが、公式駐車場のすぐ近くにある「水族館第一駐車場(周辺民間)」です。ここは収容台数が多く、公式が満車の際の受け皿として機能しています。また、水族館のシンボルタワーである「ゴールドタワー」の有料駐車場も利用可能です。ゴールドタワー駐車場は収容台数が100〜300台程度、水族館までも徒歩圏内です。
気になる駐車料金ですが、公式駐車場も含めて周辺の相場は「1回600円」程度(※2025年時点の目安。繁忙期や特定日は変動する可能性があります)で統一されていることが多いです。つまり、「少しでも安いところを探して彷徨う」よりも、「空いているところにサッと停めてしまう」のが、結果的に時間もガソリン代も節約できる最適解となります。
特に小さなお子様連れの場合、駐車場の空き待ちで車内に長時間閉じ込められると、子供の機嫌が悪くなってしまうこともありますよね。「公式駐車場へのこだわりを捨てる」ことが、スムーズな入館への近道です。
宇多津駅のコインロッカー設置場所

ここで再び電車派の方に向けた情報に戻りますが、旅行につきものなのが「大きな荷物」の問題です。チェックイン前やチェックアウト後に水族館に向かう場合、スーツケースやボストンバッグを持って館内を回るのは大変ですよね。
宇多津駅には、改札を出て左側にある待合スペース付近にコインロッカーが設置されています。しかし、設置数はそこまで多くありません。
ロッカーのサイズと注意点
一般的な小サイズ(300円〜)から、中型・大型のスーツケースが入る大サイズ(500円〜700円)まで一通り揃ってはいます。しかし、観光シーズンの週末などは、早い時間に全て埋まってしまうことも珍しくありません。
もし駅のロッカーがいっぱいだった場合、水族館内にもコインロッカーは設置されていますが、そこまで重い荷物を持って(徒歩やバスで)移動しなければならないのが難点です。私がおすすめするのは、「可能な限り高松駅や宿泊先のホテルに預けてから向かう」という作戦です。高松駅であればロッカーの数も桁違いに多く、荷物を預ける場所に困ることはまずありません。身軽な状態で宇多津駅に向かうのが、一番ストレスフリーで賢い選択だと言えるでしょう。
高松駅から四国水族館へのアクセスまとめ
最後に、高松駅から四国水族館へのアクセス方法について、重視するポイント別にまとめておきます。ご自身の旅のスタイルに合わせて、最適な方法を選んでください。
- 【迷わず確実に行きたい人】
JR予讃線の「快速サンポート」を利用し、宇多津駅へ直行。駅からは天気が良ければ徒歩(約15分)、雨ならタクシーを利用。これが最もバランスの良い王道ルートです。 - 【安さを重視する人】
JR四国の「四国水族館きっぷ」を活用し、宇多津駅からはタイミングが合えばコミュニティバス(200円)を利用。ただしバスの待ち時間には要注意。 - 【家族連れや荷物が多い人】
レンタカーなどの「車」で移動。公式駐車場にこだわらず、周辺の民間駐車場も視野に入れておくことで、満車時のストレスを回避できます。
2026年以降も、四国水族館は瀬戸内エリアの観光の目玉として多くの人で賑わうことでしょう。行き方の不安を解消して、美しい「次世代の水族館」で最高の思い出を作ってくださいね!

