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高徳線 2600系アンパンマン列車の特徴と乗車ガイド

高徳線 2600系アンパンマン列車の特徴と乗車ガイド

高徳線 2600系 アンパンマン列車についてお調べですね。2025年10月に登場したこの新しい車両は、アンパンマン列車の特徴である鮮やかな外観デザインとキャラクターの装飾が目を引きます。

しかし、乗車を検討する上で、内装のこだわりと座席デザインがどうなっているか、特に他のアンパンマン列車との違いは失敗や後悔を避けるために重要なポイントです。また、2600系の技術的特徴と性能、走行する路線と編成構成、具体的な運行区間と運転ダイヤ、乗車できる時期や期間限定運行なのかどうかも気になるところでしょう。

この記事では、主な停車駅と見どころスポット、そして乗車方法と切p符の買い方まで、詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 車両の外観と、注意すべき内装(座席)仕様
  • 運行される列車番号と毎日の運行状況
  • 他のアンパンマン列車との決定的な違い
  • 予約方法と切符購入のポイント
目次

高徳線 2600系アンパンマン列車の車両概要

高徳線 2600系アンパンマン列車の車両概要
Shikokuレールノート
  • 2600系アンパンマン列車の特徴
  • 走行する路線と編成構成
  • 外観デザインとキャラクターの装飾
  • 注意点:内装のこだわりと座席デザイン
  • 2600系の技術的特徴と性能

2600系アンパンマン列車の特徴

高徳線を走る2600系アンパンマン列車の最大の特徴は、その明確なコンセプトにあります。

それは、内装の特別仕様ではなく、「エクステリア(外観)」に徹底的に特化しているという点です。

かつて高徳線には、プレイルームを備えた「ゆうゆうアンパンマンカー」(キハ185系)も運行されていましたが、この2600系はそれとは全く異なる位置づけの列車として誕生しました。

JR四国は、保有する2600系気動車の全編成(2両編成×2本の合計4両)を、このアンパンマン仕様に改装しました。これは、高松と徳島を結ぶ主要幹線において、特急「うずしお」として高頻度で運行することで、アンパンマン列車としてのブランド露出を最大化する戦略と考えられます。

体験は「視覚型」、内装は「標準仕様」

この列車が他のアンパンマン列車と根本的に異なるのは、車内体験です。

つまり、乗客が体験するのは「外観はアンパンマン、内装は快適な標準仕様の特急列車」での移動となります。他の路線(予讃線8000系や土讃線2700系)のアンパンマン列車に設置されているような、カラフルな「アンパンマンシート」や、デッキ、洗面所などのテーマ装飾、フォトスポットなどは一切ありません。

コストパフォーマンスと運用効率の両立

この列車は2両を1編成として運行され、号車ごとに異なるテーマ(1号車オレンジ色・2号車水色)が与えられています。

大規模な内装改修を伴わない外観中心の改装は、戦略的に非常に合理的です。なぜなら、車両を長期間運用から離脱させる必要がなく、資本コストも抑えられます。これにより、観光列車としての視覚的なアピールを高めつつ、特急「うずしお」としての定時運行・運用効率も維持する、費用対効果に優れた手法を実現しています。

したがって、この列車は「車内で遊ぶ・楽しむ」という没入型体験ではなく、主にプラットフォームから「見て・撮影して楽しむ」視覚型の観光列車として認識するのが最適です。

走行する路線と編成構成

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Shikokuレールノート

2600系アンパンマン列車が走行する路線は、香川県の高松駅と徳島県の徳島駅を結ぶJR四国の主要幹線「高徳線」です。この路線は全線が非電化区間であるため、特急列車は2600系や2700系といった高性能な気動車(ディーゼルカー)によって運行されています。

この列車は、高徳線を走る特急「うずしお」号の一部として運用されます。高松~徳島間という四国東部の主要都市間を結ぶルートにアンパンマン列車を投入することは、観光客だけでなく日常の利用者に対してもブランドの露出を高める戦略的な意味合いがあると考えられます。

編成構成も、この列車の特徴を理解する上で重要です。

基本編成は2両

車両は2両編成を基本として構成されています。内訳は以下の通りです。

  • 1号車(高松方): 2600形(オレンジ色:アンパンマンとそのなかまたち)
  • 2号車(徳島方): 2650形(水色:ばいきんまんとそのなかまたち)

全編成がアンパンマン仕様

JR四国が保有する2600系は、2両編成×2本の合計4両全てが、今回のアンパンマン仕様に改装されています。

これは、他の特急車両(例:2700系)のように「アンパンマン仕様の編成」と「一般仕様の編成」が混在しているわけではない、ということを意味します。したがって、車両点検などで運用を外れない限り、対象の「うずしお」号には必ずこのアンパンマン列車が充当されます。

4両編成での運行

通常は上記の2両編成で運行されますが、利用者が多い時期や時間帯には、この2編成を連結した4両編成で運転されることもあります。

その場合、オレンジ色と水色でデザインされた2両編成がもう1セット連結される形となり、見応えのある4両編成のアンパンマン列車となります。

外観デザインとキャラクターの装飾

外観デザインとキャラクターの装飾

外観のデザインは、編成を組む2両で明確なテーマ分けがなされている点が大きな特徴です。

1号車(高松方)は、明るいオレンジ色を基調としたデザインです。こちら側には、「アンパンマンとそのなかまたち」が描かれており、賑やかで楽しい雰囲気を演出しています。

一方、2号車(徳島方)は、鮮やかな水色(みずいろ)が基調です。こちら側には、「ばいきんまんとそのなかまたち」がデザインされており、1号車とは対照的な魅力を持つ構成です。

この2両が連結することで、アンパンマンの世界観が列車全体で表現されています。

注意点:内装のこだわりと座席デザイン

注意点:内装のこだわりと座席デザイン
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乗車前に必ず確認すべき、最も重要な注意点があります。それは、この2600系アンパンマン列車には、特別な「アンパンマンシート」が設置されていないことです。

JR四国のアンパンマン列車公式サイトにも「高徳線うずしおアンパンマン列車にはアンパンマンシートはありません」と明確に記載されています。他の路線(予讃線や土讃線)のアンパンマン列車紹介ページには存在する、カラフルな座席やデッキ、フォトスポットなどの内装に関する写真や記述が、高徳線2600系のページには一切ありません。

つまり、この列車は「外観がラッピングされた標準の2600系車両」で運行されます。

もちろん、ベースとなる2600系は比較的新しい特急車両であるため、快適なリクライニングシート、コンセント、フリーWi-Fi、大型荷物スペースなどが備わっており、移動手段としての快適性は確保されています。

ただし、利用者が「アンパンマン列車」という名前から期待する「内装全体がテーマ化された特別な空間」とは異なるため、この点は予約前に必ず認識しておく必要があります。プラットフォームでの写真撮影や、標準仕様の快適な車内から外観のラッピングを楽しむ列車、と理解するのが適切です。

2600系の技術的特徴と性能

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2600系は、JR四国が老朽化した2000系気動車の置き換えを目的として2017年に導入した、新型の特急形気動車です。技術的に非常に意欲的な車両であり、その特徴が現在の運用にも大きく関わっています。

最大の特徴「空気ばね式車体傾斜装置」

この車両の技術的な核心は、「空気ばね式車体傾斜装置」をJR四国として初めて本格的に採用した点にあります。

これは、従来の2000系などが採用していた「振り子式」とは根本的に仕組みが異なります。振り子式がカーブの遠心力で車体を自然に傾けるのに対し、空気ばね式は、あらかじめ記憶させた路線のカーブ情報に基づき、地上子からデータを受信して空気の力で車体を強制的に傾斜させます。

この方式は、振り子式に比べて装置の構造がシンプルでコストを抑えられるほか、振り子式特有の揺れとは異なる、制御された乗り心地を提供できるメリットがあります。

2600系が「うずしお」専用になった経緯

当初、2600系はカーブの多い土讃線(岡山・高知方面)への投入も視野に入れて開発・試験されました。しかし、土讃線の高知県内区間に見られるような、非常に半径が小さく、S字を描くような急カーブが連続する区間では、車体を傾けた後の復元や、立て続けの傾斜制御に必要な空気の供給が追いつかないという課題が判明しました。

この試験結果を受け、JR四国は2600系の量産を2編成(合計4両)で中止するという大きな決断を下します。そして、土讃線の厳しい条件に対応するため、新たに「制御付き自然振り子式」という改良型の振り子装置を採用した「2700系」を開発・量産する方針に転換しました。

その結果、2600系はカーブが土讃線に比べて比較的緩やかで、空気ばね式車体傾斜装置の性能を十分に発揮できる高徳線(特急「うずしお」)が主な活躍の場となりました。現在、JR四国が保有する2600系全4両が、このアンパンマン列車として高徳線で運用されています。

走行性能と環境性能

このような経緯から、2600系の高徳線における営業最高速度は120km/hに設定されています。これは、振り子式を採用し、より高速なカーブ通過が可能な2700系(同線での最高速度130km/h)とは異なる運用となっています。

エンジンには、コマツ製の最新型コモンレール式ディーゼルエンジン「SA6D140HE-2」(定格出力450PS)を各車両に2台搭載しています。これは当時の最新排出ガス規制に対応したクリーンディーゼルであり、排出ガス中の窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)を大幅に低減し、環境負荷の軽減にも貢献しています。

高徳線 2600系アンパンマン列車の乗車ガイド

高徳線 2600系アンパンマン列車の乗車ガイド
Shikokuレールノート
  • 運行区間と運転ダイヤ
  • 乗車できる時期と運行カレンダー
  • 主な停車駅と高徳線の見どころ
  • 乗車方法と切符の買い方
  • 他のアンパンマン列車との違い(内装)
  • 高徳線 2600系 アンパンマン列車まとめ

運行区間と運転ダイヤ

前述の通り、2600系アンパンマン列車は高徳線(高松~徳島)の特急「うずしお」として運行されます。

ただし、全ての「うずしお」号が対象ではありません。アンパンマン列車として運行されるのは、以下の特定の列車番号に限られています(2025年10月現在)。

2600系アンパンマン時刻表2025
出展:JR四国

このように、1日に上下合わせて10本(5往復)が設定されており、高徳線の特急列車の中でも利用しやすい時間帯に組み込まれています。

なお、これらの時刻は2025年10月現在のダイヤに基づいています。ダイヤは改正される場合があるため、ご旅行の際は必ずJR四国の公式サイトやインターネット予約「e5489」などで最新の情報をご確認ください。

乗車できる時期と運行カレンダー

2025年10月25日に本格運行を開始しました。公式のアンパンマン列車ホームページで公開されている運転カレンダーによると、運行開始の翌日(10月26日)以降、および11月のカレンダーでは、前述の対象列車はすべて「〇」(アンパンマン列車で運転)印となっています。

このことから、特定のシーズンに限った期間限定運行ではなく、対象の「うずしお」号は原則として毎日アンパンマン列車(2600系)で運行される予定です。

ただし、公式サイトには「車両点検や車両運用の都合から予告なく変更となる場合がございます」という重要な免責事項があります。この列車の場合、点検などで運用を外れると、代替として標準塗装の2600系や、場合によっては2700系など、外観がアンパンマンではない一般車両が充当される可能性があります。これを「エクステリア・リスク」として認識しておく必要があります。

主な停車駅と高徳線の見どころ

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Shikokuレールノート

アンパンマン列車が充当される特急「うずしお」の主な停車駅と、その周辺の見どころスポットを紹介します。

(停車駅は列車によって異なる場合があります。ご利用の際は最新の時刻表や「e5489」などで必ずご確認ください)

主な停車駅と観光スポット

停車駅周辺の見どころ・特徴
高松駅四国の玄関口。栗林公園や高松城跡(玉藻公園)へのアクセス拠点。
栗林駅国の特別名勝「栗林公園」の最寄り駅の一つ。
屋島駅屋島寺や「市場水族館(新屋島水族館)」などがある屋島への玄関口。
志度駅四国八十八箇所霊場の第八十六番札所、志度寺の最寄り駅。
三本松駅東かがわ市の中心駅の一つ。
引田駅醤油醸造などで栄えた「引田の古い町並み」が残るエリア。
池谷駅鳴門線との乗り換え駅。
徳島駅徳島県のターミナル駅。阿波おどり会館や眉山ロープウェイへの拠点。

乗車方法と切符の買い方

2600系アンパンマン列車に乗車するには、乗車区間の乗車券のほかに、指定席特急券が必要です。

予約・購入は、主にJR西日本のインターネット予約システム「e5489」を利用するのが便利です。予約には「WESTER ID」の登録(無料)が必要となります。乗車日の1ヶ月前から予約・購入が可能です。

ここでの大きなポイントは、この列車には「アンパンマンシート」が存在しないため、予約の際は「標準の指定席」として扱われる点です。

「ゆうゆうアンパンマンカー」や土讃線・予讃線のアンパンマンシートのように、座席数が極端に少なく予約が困難、ということはありません。他の「うずしお」号の指定席を予約するのと同じ感覚で切符を確保できます。

したがって、利用者が行うべき作業は、運行カレンダーで対象の「うずしお」(例:9号、15号など)を確認し、その列車の「指定席」を「e5489」などで確保することだけです。

他のアンパンマン列車との違い(内装)

JR四国には複数のアンパンマン列車があり、それぞれ体験できる内容が全く異なります。予約前にこの違いを理解しておくことが、乗車後の「期待と違った」という事態を避けるために最も重要です。

内装の体験レベルに応じて、以下のように分類できます。

他のアンパンマン列車との違い(内装)
Shikokuレールノート

レベル3 (一部内装型):2600系(高徳線) / 2000系(予讃線)

この2つの列車は、「座席は標準仕様だが、内装の一部に装飾がある」という共通点があります。

  • 2600系 特急「うずしお」(高松~徳島) ご指摘の通り、この列車は「アンパンマンシート」は非搭載で座席は標準仕様ですが、車内の天井部分にはアンパンマンやなかまたちのイラストがデザインされています。外観だけでなく、車内でも見上げることでアンパンマンの世界観を楽しめるのが特徴です。
  • 2000系 特急「宇和海」(松山~宇和島) こちらも2600系と同様に、専用のカラフルな「アンパンマンシート」はありません。座席は標準の特急車両のものですが、車内の「天井」にアンパンマンやなかまたちが描かれています。

レベル2 (フルインテリア型):8000系(予讃線)・2700系(土讃線)

  • 列車種別: 特急「しおかぜ」「いしづち」(岡山・高松~松山)、特急「南風」(岡山~高知)
  • 内装の特徴: これらの列車には、1号車(一部)に専用の「アンパンマンシート」が設置されています。座席自体がカラフルにデザインされているだけでなく、8000系ではデッキや洗面台、トイレ空間までアンパンマンのテーマで統一されています。
  • 体験: 「内装全体がテーマ化された空間での移動」という、没入型の(イマーシブな)体験が可能です。

レベル1 (プレイルーム型):「ゆうゆうアンパンマンカー」

  • 列車種別: 特急「剣山」(高松~徳島~阿波池田)などに連結される特別車両
  • 内装の特徴: JR四国のアンパンマン列車群の中で、唯一「プレイルーム」を併設しています。靴を脱いで遊べるクッション素材のスペースがあり、まさに「移動する遊び場」です。座席も専用の「アンパンマンシート」(全20席)です。
  • 体験: 移動そのものよりも、「車内で遊ぶこと」を目的としたデスティネーション(目的地)型の体験を提供します。

予約前に知るべき「体験内容」の決定的な違い

旅行者が予約前に最も注意すべき点は、高徳線(高松~徳島)を走るアンパンマン列車と、徳島線(徳島~阿波池田)を走るアンパンマン列車を混同してしまうことです。

2024年3月以降、プレイルームを備えた「ゆうゆうアンパンマンカー」(レベル1)は高徳線での運行を終了しました。現在、高松~徳島間を走るアンパンマン列車は、2600系「うずしお」(レベル3)のみです。

最大の誤認リスクは、インターネットなどで「プレイルーム」やカラフルな「アンパンマンシート」の写真を見て、それが高松から乗れるアンパンマン列車の内装だと期待してしまうことです。

プレイルームで遊ぶことを目的に高徳線の2600系「うずしお」を予約しても、車内にプレイルームや専用のアンパンマンシートは一切ありません(天井装飾と外観ラッピングのみです)。

「プレイルーム」や専用の「アンパンマンシート」が目的の場合は、徳島駅で乗り換えが必要な、徳島線の特急「剣山」に連結される「ゆうゆうアンパンマンカー」(レベル1)の専用指定席券を、別途予約する必要があります。この2つの列車は、体験内容が全く異なるため、予約時には最大限の注意が必要です。プレイルームは、当該車両の専用指定席券を持つ乗客しか利用できません。プレイルームで遊ぶことを目的に、誤って2600系「うずしお」を予約しないよう、最大限の注意が必要です。

高徳線 2600系アンパンマン列車まとめ

  • 2025年10月25日から本格運行開始
  • 高徳線(高松~徳島)の特急うずしおの一部で運用
  • 対象列車は下り5本・上り5本
  • 対象列車は原則として毎日アンパンマン列車で運行予定
  • 車両は2600系気動車
  • 空気ばね式車体傾斜装置を搭載
  • 2両編成で運行
  • 1号車はオレンジ色(アンパンマンたち)
  • 2号車は水色(ばいきんまんたち)
  • 最大の特徴は「アンパンマンシート」が無いこと
  • 内装は標準の2600系特急車両と同じ仕様
  • デッキやトイレもアンパンマン仕様ではない
  • 乗車体験は「外観ラッピングを楽しむ」ことがメイン
  • 高徳線を走っていた「ゆうゆうアンパンマンカー」とは全く異なる
  • 「ゆうゆうアンパンマンカー」にあるプレイルームは無い
  • 予約は「e5489」で標準の指定席として購入
  • アンパンマンシートがないため予約難易度は高くない
  • 車両点検で一般車両に変更されるリスクがある
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