こんにちは。Shikokuレールノート、運営者の「よんてつ」です。
岡山・高松と松山を結ぶ、JR四国の看板列車「特急しおかぜ」。ビジネスや観光で利用される方も多いかなと思います。いざ乗ろうと思ったとき、予約の方法って色々あって迷ってしまいますよね。
特急しおかぜの予約はいつからできるんだろう? JR西日本の「e5489」やJR四国の「スマえき」、駅の「みどりの窓口」で買うのは、結局どれが一番安いのか。特に「WEB早特7」のようなネット限定割引の仕組みや、最近よく聞く「チケットレス特急券」の便利な使い方、気になりますよね。
でも、便利な反面、もし予約の変更やキャンセルが必要になったら手数料はどうなるのか、万が一乗り遅れた場合の対処法は「紙のきっぷ」と「チケットレス」でどう違うのか…など、知っておかないと損をしてしまうかもしれない不安も多いかなと思います。ご家族連れなら、アンパンマン列車を予約したい場合も、特別なコツがいるかもしれません。
この記事では、そうした特急しおかぜの予約に関するあらゆる疑問を解消できるように、JR西日本の「e5489(いいごよやく)」の利用を中心に、最もお得で便利な予約戦略について、私の知っている情報を詳しくまとめていきますね。
- 特急しおかぜの主な予約方法3つ(e5489・スマえき・窓口)の徹底比較
- 一番お得な割引「WEB早特7」と、往復最強「松山観光きっぷ」の解説
- 便利な「チケットレス」の仕組みと、知なきゃ損する重大な注意点
- 予約変更・キャンセル・乗り遅れ時の対応の違いと「救済措置」の有無
特急しおかぜの予約はe5489が最強な理由

まず結論からお伝えすると、特急「しおかぜ」の予約は、JR西日本が運営するインターネット予約サービス「e5489」を使うのが圧倒的におすすめです。これは、割引率の高さと機能性(特に予約変更の柔軟性)の両方で、他のどの方法よりも優れている、と私が長年利用していて感じるからです。
予約方法3選 e5489・スマえき・窓口
特急「しおかぜ」のきっぷを買う方法は、大きく分けてこの3つです。それぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
| 予約方法 | 主な特徴 | 割引 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| ① e5489(ネット) | JR西日本の予約サイト。割引が最も豊富で、機能も充実。 | ◎ (WEB早特7, 松山観光きっぷ等) | 最も安く、便利に予約したい人 |
| ② スマえき(アプリ) | JR四国の公式アプリ。アプリで操作が完結する。 | △ (e5489の一部割引非対応) | スマホ操作に慣れていて、四国内移動が多い人 |
| ③ みどりの窓口 | 駅員さんと相談しながら買える安心感。 | × (ネット限定割引なし) | ネット操作が不安で、定価でも良い人 |
① e5489(いいごよやく)
JR西日本が運営するネット予約サービスです。「しおかぜ」はJR四国の列車ですが、岡山駅(JR西日本)まで乗り入れているため、e5489がJR西日本・四国・九州エリアを広範囲にカバーしてくれています。最大のメリットは、後で詳しく解説する「WEB早特7」や「松山観光きっぷ」などの強力なネット専用割引が利用できる点ですね。
② スマえき
こちらはJR四国が提供する公式アプリ(「しこくスマートえきちゃん」アプリ)です。利用には無料の会員登録が必要ですが、アプリ内で予約から変更、払いもどしまで完結できる手軽さが魅力です。チャットボットによるサポート機能などもあり、特に四国内での移動が多い方には便利かなと思います。ただ、岡山~松山間のようなJR西日本をまたぐ路線での割引額を最優先するなら、やはり「e5489」に軍配が上がることが多いですね。
③ みどりの窓口(駅・旅行会社)
従来通りの、駅にある「みどりの窓口」や旅行会社のカウンターで購入する方法です。「乗り継ぎが不安」「どの列車がいいか分からない」といったことを駅員さんに直接相談しながら買える安心感は、何物にも代えがたいメリットです。
ただし、最大のデメリットは、インターネット限定の割引(「WEB早特7」や「松山観光きっぷ」など)が一切適用されないこと。基本的に「定価」での購入となります。また、時間帯によっては窓口が混雑していることも多いので、時間に余裕を持つ必要がありますね。
したがって、少しでもお得に、そして便利に「しおかぜ」を利用したいなら、e5489で予約するのが最も合理的な選択、というのが私の考えです。

予約はいつから?事前申込サービスとは

「よし、予約しよう」と思っても、早すぎると予約できません。特急券の予約開始日には、全国共通のルールがあります。
基本ルール(全国共通)
指定席特急券(グリーン券含む)は、乗車する列車が始発駅を発車する日の1ヶ月前(前月の同じ日)の午前10時から、全国の窓口やインターネットで一斉に発売されます。
(例:4月1日の「しおかぜ」に乗りたい場合 → 3月1日の午前10時から予約OK)
(例:10月31日の「しおかぜ」に乗りたい場合 → 9月30日の午前10時から予約OK)
e5489限定「事前申込サービス」
e5489には、この「1ヶ月前の午前10時」という発売開始日の、さらに1週間前の午前5時30分から、予約の「申し込み」を受け付けてくれる「事前申込サービス」という便利な機能があります。
これは座席の確保を「確約」するものではなく、発売日の10時ちょうどに、私たちに代わってシステムがJRの座席システムへ予約情報を投入してくれる「申し込み」手続きです。つまり、人気の列車・座席の予約手続きを、機械が10時ジャストに自動でやってくれるイメージですね。アンパンマンシートなど、競争率が激しい座席を狙う時には非常に有効な手段です。

「事前申込サービス」の重大な注意点
とても便利な「事前申込サービス」ですが、一点だけ重大な注意点があります。それは、利用者が最も期待するであろう「WEB早特7」などの割引きっぷは、この「事前申込サービス」の対象外とされていることです。
したがって、私たちは以下のどちらか、戦略的な選択を迫られることになります。
- 割引(競争)を選ぶ:1ヶ月前の午前10時ジャストに、自分でPCやスマホに張り付いて、「WEB早特7」などの予約操作を頑張る。
- 確実性(定価)を選ぶ:1ヶ月+1週間前から「事前申込サービス」を利用し、定価(通常料金)でアンパンマンシートなどの座席確保を申し込む。
e5489限定の割引「WEB早特7」が安い

e5489の割引としてまず注目したいのが、片道利用に強い「WEB早特7(うぇぶはやとくセブン)」です。
「WEB早特7」の主な特徴(片道利用向け)
- 乗車日の1ヶ月前から7日前までにe5489で予約・購入が必須。
- 乗車日の6日前から当日の発売はありません。
- 乗車券と普通車指定席特急券がセットになった片道きっぷです。
- ※グリーン車は対象外となります。
- (例)岡山 ⇔ 松山 が 6,820円(2025年11月時点)
- (例)岡山 ⇔ 今治 が 5,830円(2025年11月時点)
(出典:e5489おトクなきっぷ「WEB早特7」)
岡山~松山間の通常の指定席料金(運賃+特急料金)は、窓口で買うとこれより高くなります。もし7日前までに旅行や出張の予定が「片道」で確定しているなら、これを使わない手はない、と言い切れるほどお得ですね。
ただし、もちろん安いぶん、厳しい制約もあります。
「WEB早特7」の最大の制約:変更不可
割引率が高い代わりに、予約後の変更が一切できません。もし予定が変わってしまって、時間や列車、乗車日を変更したい場合は、一度その予約を「払いもどし」(もちろん所定の手数料が発生します)して、新しくきっぷを買い直す必要があります。
この「変更不可」というリスクを許容できるかどうかが、「WEB早特7」を選ぶかどうかの最大のポイントになりますね。
往復なら「松山観光きっぷ」が最強かも
「WEB早特7」は片道最強のきっぷですが、もし岡山方面から松山へ「往復」で旅行・観光するのであれば、e5489にはさらに強力な選択肢があります。それが「松山観光きっぷ」です。
【e5489専用】松山観光きっぷ(岡山発)
- 購入方法: e5489専用(駅のみどりの窓口では買えません)
- 購入期限: ご利用日の1ヶ月前から前日まで購入可能
- 価格(岡山発): おとな 8,640円 / こども 4,320円
- 有効期間: 4日間
- 内容:
① 岡山 ⇔ 松山 の特急「しおかぜ」普通車指定席(往復)
② 松山自由周遊区間(JR松山~伊予市・伊予北条間)の普通列車乗り放題
このきっぷの凄さ、伝わりますでしょうか…?
先ほどの「WEB早特7」は片道6,820円でした。もしWEB早特7で岡山~松山を往復すると、6,820円 × 2 = 13,640円 かかります。
ところが「松山観光きっぷ」なら、往復でたったの8,640円です。WEB早特7の往復より約5,000円も安い計算になります。しかも、有効期間は4日間もあり、松山市内のJR自由周遊区間まで付いてきます。
購入期限も「WEB早特7」(7日前まで)より緩く、「前日まで」OKという使いやすさ。岡山方面から松山へ1泊以上(4日以内)の観光やビジネスで往復する場合、この「松山観光きっぷ」を選ばない理由がない、と言えるほどの最強きっぷだと私は思います。これはe5489でしか買えない、大きなメリットですね。

e5489のチケットレス特急券の使い方

e5489のもう一つの大きな魅力が、駅できっぷを受け取らずに、スマートフォン画面だけで乗車できる「チケットレスサービス」です。これは割引とは別の「利便性」の話ですが、本当に便利なんです。
利用シーンと使い方
e5489で「チケットレス特急券」を予約・購入しておけば、当日は駅の券売機や窓口に立ち寄る必要が一切ありません。発車時刻が迫っていて焦っている時や、券売機が混雑している時に、スマホ一つでサッと改札を通れるのは大きなメリットです。(※乗車券が別途必要。詳しくは後述)
乗車したら、スマホでe5489にログインし、「チケットレス提示用画面」を表示できる状態にしておきます。車掌さんが検札(きっぷの確認)に来られたら、その画面を提示するだけでOKです。
このチケットレス特急券は当日まで購入が可能なので、急な移動にも対応できますね。
ただし、この非常に便利なチケットレスサービスには、「最大の落とし穴」とも言える、絶対に知っておかなければならない注意点があります。これは次の章で詳しく解説しますね。
料金比較!e5489と通常価格
e5489を使うとどれくらいお得になるのか、主要区間の料金を改めて見てみましょう。ここでは片道最強の「WEB早特7」が適用された場合の価格(一例)を載せています。
| 区間 | 座席種別 | 料金(e5489 / WEB早特7適用) |
|---|---|---|
| 岡山 → 松山 | 普通車指定席 | 6,820円 |
| 岡山 → 今治 | 普通車指定席 | 5,830円 |
| 岡山 → 伊予西条 | 普通車指定席 | 4,610円 |
| 岡山 → 壬生川 | 普通車指定席 | 4,940円 |
※上記は2025年11月時点のe5489(「WEB早特7」普通車指定席適用時)の大人片道料金の一例です。料金は時期や利用するきっぷによって変動します。
※「WEB早特7」はグリーン車にはご利用いただけません。
※駅窓口で通常購入する場合の価格とは異なる場合があります。最新の正確な料金は、JRの公式サイトやe5489の予約画面で必ずご確認ください。
上記の表は「片道」の料金比較ですが、先ほども解説した通り、岡山~松山間を「往復」するのであれば、片道換算で4,320円(8,640円÷2)になるe5489専用「松山観光きっぷ」が、さらにお得になるケースが非常に多いです。ご自身の旅程(片道か往復か)に合わせて、最適なきっぷを選んでくださいね。
特急しおかぜ予約の注意点とトラブル対策

ここからは、この記事で最もお伝えしたい内容かもしれません。e5489での予約や「チケットレス」を使う上で、絶対に知っておくべき注意点や、万が一のトラブル対処法を解説します。
特に「チケットレスは乗車券が別途必要」な点と、「乗り遅れ」のルールは、従来の紙のきっぷとルールが180度異なる部分があり、これを知らないと乗車できなかったり、大きなお金の損失につながったりする可能性もあるので、ぜひ覚えていってください。

チケットレスは乗車券が別途必要
これが、先ほどから触れている「チケットレス最大の落とし穴」です。
e5489の「チケットレス特急券」は「特急料金」のみ
e5489の在来線(しおかぜ等)向け「チケットレスサービス」は、その名の通り「特急券(指定席料金)」のみの商品です。
つまり、e5489で支払った料金には、移動の基本料金である「運賃(乗車券)」が一切含まれていません。
列車に乗車するためには、この「チケットレス特急券(スマホ画面)」とは別に、乗車区間の「乗車券」が必要になります。
【最重要】岡山~松山は交通系ICカードで乗り通せません
「じゃあ、乗車券はICOCAやSuicaでタッチして乗ればいいや」と考える方が多いと思うのですが、ここに大きな落とし穴があります。
岡山駅(JR西日本)はICOCAエリアですが、JR四国側のICOCAエリアは高松周辺(宇多津・坂出・高松など)に限られています。特急しおかぜが走る予讃線の観音寺~松山間は、交通系ICカードのエリア外です。
そのため、岡山駅をICOCAやSuicaでタッチして入場し、そのまま松山駅でタッチして出場する、ということはできません。もしICカードで乗車してしまうと、降りる駅(松山駅)で改札を通れず、駅員さんに岡山駅からの全区間の運賃を現金で精算してもらう、という非常に面倒な事態になります。
チケットレス利用時の正しい乗車券の買い方
岡山~松山間などで「チケットレス特急券」を利用する場合は、必ず乗車前に、駅の券売機や「みどりの窓口」で、乗車区間(例:岡山→松山)の「乗車券」のみを、紙のきっぷで別途購入してください。
そして、改札を通る際はその「紙の乗車券」を自動改札機に通し、車内検札では「スマホのチケットレス画面」と「紙の乗車券」の両方を車掌さんに見せるのが、正しい利用方法となります。
(※ただし、「WEB早特7」や「松山観光きっぷ」は、元から運賃と特急券がセットになった商品なので、この心配は不要です。「チケットレス特急券」という買い方をした場合のみの注意点となります。)
アンパンマン列車の予約方法とコツ

特急「しおかぜ」の一部は、外装も内装もアンパンマンでいっぱいの「アンパンマン列車」(8000系)で運行されています。特に1号車の「アンパンマンシート」は、座席自体がアンパンマンのキャラクターになっていて、子どもたちに大人気です。
このアンパンマン列車・アンパンマンシートも、もちろんe5489から予約が可能です。
予約の必須条件:「WESTER ID」
ただし、アンパンマン列車の予約には一つ条件があります。それは、JR西日本の「WESTER ID」の登録(無料)が必須となる点です。IDを持っていなくてもe5489で通常のきっぷ予約はできますが、アンパンマン列車を予約しようとすると、手続きの途中でWESTER IDでのログインを求められます。事前に登録(無料)を済ませておきましょう。
アンパンマンシートを確実に狙うには?
この座席は非常に人気が高く、1ヶ月前の午前10時ジャストの発売開始と同時に売り切れてしまうことも珍しくありません。
ここで役立つのが、先ほど「予約はいつから?」のセクションで紹介したe5489「事前申込サービス」(乗車日1ヶ月+1週間前から)です。このサービスは「WEB早特7」などの割引には使えませんが、定価で「アンパンマンシート」の確保を申し込むことは可能です。これが、競争率の高いアンパンマンシートを確保する最も確実な方法かなと私は思います。
予約変更とキャンセルの手数料
予定が変わってしまった時のルールも、きっぷの種類によって柔軟性が全く異なります。
予約変更のルール
- e5489 チケットレスサービス:
これが最強のメリットです。予約した列車の発車時刻前であれば、スマートフォンから何度でも手数料無料で変更が可能です。「急な会議で1本遅らせたい」「仕事が早く終わったから1本早めたい」といった時に、窓口に並ばず、ペナルティなしで即座に変更できるのは非常に強力です。 - e5489 紙のきっぷ(受取前):
クレジットカード決済の場合、きっぷを受け取る前であれば、発車時刻前までe5489上で変更可能です(ただし、変更は当初の購入日から3ヶ月以内の乗車日に限る、などの条件があります)。 - 紙のきっぷ(受取後):
きっぷを受け取ってしまった後は、e5489上での変更はできません。駅の「みどりの窓口」でのみ変更が可能で、所定の手数料(例:340円)がかかる場合があります。 - 【WEB早特7】:
一切の変更ができません。(最重要) - 【松山観光きっぷ】:
きっぷの有効期間開始日や利用区間の変更はできませんが、指定列車の変更は、受取前かつ指定列車の発車時刻前までならe5489上で可能です。
キャンセル(払いもどし)のルール
予約を取り消す(払いもどす)場合は、必ず所定の手数料が発生します。手数料は「いつ」「どこで」手続きするかによって変動します。
| 状況 | 払戻場所 | 手数料(指定席特急券の目安) |
|---|---|---|
| e5489(受取前) | PC・スマホ (e5489) | 560円(内訳: 乗車券220円+指定席340円) |
| 紙のきっぷ(受取後・出発2日前まで) | 駅の窓口 | 340円 |
| 紙のきっぷ(受取後・前日/当日発車前) | 駅の窓口 | 発売額の30%(最低340円) |
| 出発後 | – | 払いもどし不可 |
※上記は「指定席特急券」の基本的な手数料の目安です。「WEB早特7」や「松山観光きっぷ」などの割引きっぷ(トクトクきっぷ)は、商品ごとに個別の払いもどし規定(例:前日・当日は50%など、より高額な場合も)があるため、購入時の注意書きをよく確認する必要があります。
特に注意したいのは、紙のきっぷ受取後は、出発日の前日・当日になるとキャンセル手数料が「30%」と高額になる点ですね。
乗り遅れた場合の対処法と救済措置

ここが、この記事で「チケットレスは乗車券が別途必要」な点と並んで、最も重要な注意点です。予約した特急「しおかぜ」に乗り遅れてしまった場合、「紙のきっぷ」と「e5489チケットレス」で、対応が天国と地獄ほど異なります。
① 紙のきっぷ(指定席特急券)で乗り遅れた場合
救済措置があります。
指定された列車の発車時刻を過ぎると、もちろんその指定席券は無効になります。しかし、乗り遅れた場合でも、きっぷは無駄にはなりません。当日に限り、後続の特急列車の「普通車自由席」に乗車することが認められています。(※全席指定の列車など一部例外を除く)
「あ、乗り遅れた!」と焦っても、そのきっぷを持って、後続の「しおかぜ」の自由席車両に乗ればセーフ、という「セーフティネット」が存在します。(※「WEB早特7」や「松山観光きっぷ」などのトクトクきっぷは、商品によってルールが異なり、この救済が適用されない場合もあるため、きっぷの注意書きを必ず確認してください)
② e5489 チケットレスサービスで乗り遅れた場合
救済措置は一切ありません。
予約した列車に乗り遅れた(発車時刻を過ぎた)場合、そのチケットレス特急券は完全に無効(紙くずと同じ)となります。
紙のきっぷと異なり、後続の特急列車の自由席を含め、一切の列車に乗車できません。もし後続の列車に乗りたい場合は、改めて特急券(この場合は定価)を買い直す必要があります。
唯一の回避策:
「ヤバい、乗り遅れそう!」と気づいた時点で、必ず「発車時刻まで」に、スマートフォンから後続の列車へ(手数料無料で)変更操作を行う必要があります。
この違いは本当に大きいです。
- チケットレス:発車時刻前は「何度でも無料変更」が可能という最高の柔軟性。しかし、発車時刻を1分でも過ぎれば「救済ゼロ」。
- 紙のきっぷ(通常きっぷ):発車前の変更は窓口に行く必要があり不便。しかし、万が一乗り遅れても「後続の自由席」というセーフティネットがある。
ご自身の行動スタイル(時間に余裕を持つタイプか、ギリギリになりがちか)で、どちらが合っているか選ぶのが良いかなと思います。
きっぷ受け取り場所とエリア制限
e5489のメリットを享受しつつも、「松山観光きっぷ」や「WEB早特7」など、紙での受け取りが必須のきっぷを選んだ場合、その「受取場所」にも注意点があります。
e5489で予約したきっぷは、JR西日本またはJR四国の駅にある「5489」マークが付いた「みどりの券売機」または「みどりの窓口」で受け取る必要があります。
エリア外(東京・名古屋・福岡など)では受け取れない
最大の注意点は、e5489で予約したきっぷ(特に「WEB早特7」などの割引きっぷ)は、JR西日本・JR四国エリア外(例:JR東日本の東京駅や、JR東海の名古屋駅、JR九州の博多駅)では受け取れないことです。
例えば、東京在住の方が、事前に「松山観光きっぷ」(岡山→松山)をe5489で予約したとします。新幹線で岡山に着く前に、そのきっぷを東京駅で受け取っておこう…と思っても、それはできません。
必ず、JR西日本エリア(この場合は岡山駅)やJR四国エリア(坂出駅、松山駅など)に到着してから、乗車前に「5489」マークのある券売機で受け取る必要があります。乗り継ぎ時間がタイトな場合は、この受取時間を考慮しておかないと危険ですね。
賢い特急しおかぜ予約の総まとめ

最後に、これまでのお話を総合して、特急しおかぜの予約に関する「よんてつ」的な賢い立ち回り方を、タイプ別にまとめてみますね。
「よんてつ」的 予約戦略まとめ
- タイプA:岡山から松山へ「往復」観光・宿泊する
迷わず「e5489」で「松山観光きっぷ」(8,640円・4日間有効)を予約する。これが往復最強です。購入は前日まで。e5489専用です。 - タイプB:安さ最優先(「片道」利用・7日前までに予定確定)
「e5489」で「WEB早特7」(片道6,820円)を予約する。ただし「予約後の変更一切不可」「グリーン車対象外」のリスクを許容することが絶対条件です。 - タイプC:柔軟性重視(当日まで予定が流動的・片道)「e5489」で「チケットレス特急券」を予約する。発車時刻までスマホで何度でも無料変更OK。ただし「乗車券」は別途、紙で買う必要があり(ICカード不可)、「発車時刻を過ぎたら救済ゼロ」のルールを肝に銘じておきましょう。
- タイプD:アンパンマンシート狙い(お子様連れ)
「e5489」の「事前申込サービス」(1ヶ月+1週間前から)を定価で利用する。WESTER IDの事前登録を忘れずに。 - タイプE:ネットが不安・割引不要
駅の「みどりの窓口」で駅員さんに相談しながら定価で購入する。これが最もシンプルで、安心感があります。
特急「しおかぜ」には、8000系(アンパンマン列車ベースの車両とリニューアル車両)と、2014年デビューの新型車両8600系(空気バネ式車体傾斜で乗り心地向上)の2種類の車両があって、どちらが来るかによっても旅の楽しみが少し違ったりします。
そういった車両の違いも楽しみつつ、ぜひご自身の旅程(片道か往復か、7日前か前日か)に合った最適なきっぷをe5489で見つけて、快適な四国の鉄道旅を楽しんでみてくださいね。

