こんにちは。Shikokuレールノート運営者の「よんてつ」です。
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はじめに、ひとつご案内です。
今回ご紹介する「ALL SHIKOKU Rail Pass」は、海外から「短期滞在」の資格で日本を訪れる外国人旅行者専用のきっぷです。日本国籍の方や日本国内にお住まいの方は利用対象外となりますので、ご注意くださいね。
日本国内にお住まいの方が四国を鉄道で周遊する場合は、「四国フリーきっぷ」や「四国グリーン紀行」などを検討してみてください。
四国を鉄道でぐるっと旅したい外国人旅行者に人気の「ALL SHIKOKU Rail Pass(オール四国レールパス)」が、2026年12月1日発売分から値上げされます。
3日間用は12,000円から15,000円、7日間用は20,000円から23,000円へ。それぞれ3,000円の値上げとなります。
「ずいぶん高くなるなあ」と感じるかもしれませんが、今回の変更は料金だけではありません。これまでの普通車自由席中心の利用条件が見直され、新しいパスではJR四国などの特急列車の普通車指定席も利用できるようになります。
特に注目したいのは、2027年春に予定されている特急「しおかぜ」「南風」の全席指定席化を見据えた変更であること。今後の四国旅行で、かなり重要なポイントになりそうです。
この記事では、JR四国が2026年10月29日に発表した公式情報をもとに、新料金、利用できる路線、指定席の予約方法、購入・引換場所まで分かりやすく紹介しますね。
- 2026年12月1日発売分から適用される3日・7日券の新料金
- 改定後のパスで利用できる列車・路線と利用資格
- 指定席の予約・交付方法と6回ルールの注意点
- 購入・引換場所の変更とお得な利用日数の選び方

2026年12月の新料金と改定日
まずは、今回もっとも気になる料金から確認していきましょう。
JR四国の発表によると、改定日は2026年12月1日発売分からです。3日間用と7日間用が対象となり、いずれも大人料金が3,000円上がります。
3日券・7日券の料金比較
| 種類 | 11月30日まで | 12月1日から | 値上げ額 |
|---|---|---|---|
| 3日間用 | 12,000円 | 15,000円 | +3,000円 |
| 7日間用 | 20,000円 | 23,000円 | +3,000円 |

3日間用は25%の値上げ、7日間用は15%の値上げです。割合で見ると3日間用の上昇幅が大きくなっています。
一方、7日間用は新料金でも1日あたり約3,286円。長距離の特急移動を何度も組み合わせる旅行なら、値上げ後も検討する価値はありそうです。
子ども料金も変更される
小児料金は引き続き大人料金の半額です。2026年12月1日以降の新料金は、次のようになります。
| 種類 | 大人 | 小児 |
|---|---|---|
| 3日間用 | 15,000円 | 7,500円 |
| 7日間用 | 23,000円 | 11,500円 |
家族旅行の場合、人数が増えるほど今回の値上げの影響も大きくなります。たとえば大人2人と小児2人で3日間用を購入するなら、新料金で45,000円です。
ただし、単純に値上げしたから損とは言い切れません。今回から指定席も利用できるようになるため、これまで別途手配していた座席指定の費用や手間を抑えられる場合があります。
12月1日は利用日ではなく発売日
ここは間違えやすいので、ぜひ覚えておいてください。
今回の改定基準は、旅行の出発日ではなくパスの発売日です。
つまり、2026年12月1日以降に購入する改定後のパスには新料金・新しい効力が適用されます。11月30日までに発売された改定前のパスについては、旧券の利用条件や有効期限を確認する必要があります。
「12月の旅行だから、11月中に購入すれば新しい指定席サービスも利用できる」と考えるのは早計です。安い旧料金と新しい指定席効力を同時に得られるわけではないので、購入時にパスの種類を確認してくださいね。
利用できる列車と対象路線
ALL SHIKOKU Rail Passの魅力は、JR四国だけでなく、四国内の複数の鉄道会社をまとめて利用できることです。
改定後のパスでもこの特徴は維持されています。ただし、すべての公共交通機関が対象になるわけではありません。
JR四国と土佐くろしお鉄道
新しいパスでは、JR四国と土佐くろしお鉄道の全線で、次の座席を利用できます。
- 特急列車の普通車自由席
- 特急列車の普通車指定席
- 快速・普通列車の普通車指定席
これまで自由席を中心に使っていた方にとって、普通車指定席がパスの効力に含まれるのは大きな変化です。
たとえば、高松から松山方面の特急「いしづち」、岡山方面から四国へ入る特急「しおかぜ」、高知方面の特急「南風」、徳島方面の特急「うずしお」など、普通車指定席のある列車を使った旅行計画を立てやすくなります。

ただし、指定席のある列車に乗る場合、パスを持っているだけで好きな座席に座れるわけではありません。指定席を利用するには、乗車前に座席指定を受ける必要があります。
ことでん・とさでんなども対象
JR以外では、次の鉄道・軌道事業者が利用対象です。
| 事業者 | 利用できる範囲 |
|---|---|
| JR四国 | 全線 |
| 土佐くろしお鉄道 | 全線 |
| 阿佐海岸鉄道 | 対象のDMVを含む |
| 高松琴平電気鉄道 | 鉄道全線 |
| とさでん交通 | 軌道全線 |
高松周辺では「ことでん」、高知市内では「とさでん交通」の路面電車を利用できるため、JRの駅から観光地へ移動するときにも便利です。
阿佐海岸鉄道のDMVも対象ですが、土・日・祝日に運行する室戸発着便は除外されます。また、DMVは利用当日に空席がある場合に限られ、満席で乗車できない場合もあります。
特にDMVを旅行の中心に組み込む場合は、当日の運行状況や利用条件を確認しておくと安心です。
利用できない列車・交通機関
一方、パスでは利用できないものもあります。
- 寝台特急「サンライズ瀬戸」
- 各交通事業者の一般バス路線・高速バス路線
- 阿佐海岸鉄道DMVの対象外となる室戸発着便
- パスの普通車指定席効力に含まれない座席設備・サービス
「四国内の鉄道が使えるパスだから、バスやフェリーも全部乗り放題」というものではありません。
また、グリーン車や特別な料金設定の観光列車などについては、通常の普通車指定席と同じように利用できると決めつけず、個別の利用条件を確認してください。
利用できるのは訪日外国人旅行者
もう一つ、とても大切な条件があります。
ALL SHIKOKU Rail Passを利用できるのは、海外から「短期滞在」の入国資格で日本を訪れる外国人旅行者です。
日本国内に住んでいる方なら誰でも購入できるフリーきっぷではありません。日本国籍の旅行者や、対象となる在留資格を満たさない方は利用対象外です。
日本国内在住者が四国を周遊する場合は、「四国フリーきっぷ」や「四国グリーン紀行」など、利用資格が異なる商品を比較するのがおすすめです。
指定席の予約・交付方法
今回の改定で、私が特に注目しているのが指定席の取り扱いです。
2026年12月1日発売分以降のパスは、普通車指定席を利用できるようになり、しかも指定席券の交付回数そのものには制限がありません。
ただし、予約・交付する場所によって取り扱いが異なります。ここを混同しないことが大切ですよ。

指定席の交付は回数無制限
JR四国の発表では、改定後のパスについて「指定席の交付回数に制限はありません」と案内されています。
3日間用でも7日間用でも、パスの有効期間中に対象列車の普通車指定席を繰り返し利用できる仕組みです。
ただし、1人につき1列車で交付を受けられるのは1席です。同じ列車で複数席を確保することはできません。
また、回数制限がないことと、必ず希望する席を確保できることは別です。指定席が満席なら、その列車の希望する指定席には乗れません。
週末や連休、人気の時間帯は、旅行日程が決まった段階で早めに座席を確保しておきたいところです。

券売機での交付は6回まで
ここが少し複雑な部分です。
指定席の交付回数自体は無制限ですが、指定席券売機やみどりの券売機プラスで、お客様自身の操作によって交付を受けられるのは6回までです。
JR-WEST ONLINE TRAIN RESERVATION(WEST-TR)で購入したパスの場合は、WEST-TRで予約した回数と通算して6回までとなります。
7回目以降も指定席を利用できなくなるわけではありません。対応する窓口で交付を受ければ、引き続き対象の普通車指定席を利用できます。
| 交付方法 | 取り扱い |
|---|---|
| 指定席券売機 | 6回まで |
| みどりの券売機プラス(自己操作) | 6回まで |
| WEST-TR | 対象条件のもと6列車まで。券売機との通算制限あり |
| 対応する駅窓口 | 交付回数の制限なし |
窓口での交付は、JR四国のみどりの窓口、JR四国ツアー支店、土佐くろしお鉄道の中村駅・宿毛駅・安芸駅で取り扱います。
なお、WEST-TRでパスを購入した場合のオンライン座席指定には、きっぷの受取前であることや、予約済み列車の出発時刻などの条件もあります。また、土佐くろしお鉄道線にかかる指定席はWEST-TRで予約できません。
複数の特急を乗り継ぐ旅行では、列車ごとに交付回数を数える点にも注意してください。

QRチケットは窓口で指定席を交付
KlookやTrip.comで発売されるQRチケットを利用する場合は、指定席券の交付方法が異なります。
このQRチケットでは、指定席券売機やみどりの券売機プラスの自己操作による交付はできません。
指定席を利用する場合は、対応するみどりの窓口、JR四国ツアー支店、または土佐くろしお鉄道の中村駅・宿毛駅・安芸駅で手続きを行います。
QRチケットは紙のパスに引き換える必要がない一方、指定席の手続きには窓口を利用するという違いがあるわけです。
到着後すぐに長距離特急へ乗る場合は、窓口での手続き時間も考えて行動すると安心ですね。
車内での指定席交付はできない
もう一つ、忘れずに確認してほしいことがあります。
指定席を利用する場合は、必ず乗車前に指定席の予約・交付を受けてください。
JR四国の発表では、車内での指定席交付は行わないと明記されています。
「パスがあるから、とりあえず指定席に座って車掌さんに伝えればいい」という利用方法はできません。
特に2027年春からは、特急「しおかぜ」「南風」の全席指定席化が予定されています。新しいパスは、この変更への対応も見据えたものです。
全席指定席化の対象や背景については、特急しおかぜ・南風の全席指定席化を解説した記事でも詳しく紹介しています。
なお、通常の特急券の予約方法と今回のパス専用の指定席交付ルールは同じではありません。一般の指定席予約については、特急しおかぜの予約方法も参考にしてみてください。
購入・引換場所と旅行計画
新料金と指定席の利用方法が分かったところで、続いて購入手続きを見ていきましょう。
ALL SHIKOKU Rail Passは、購入する場所によって発売期間や利用開始の手続きが異なります。また、今回の改定に合わせて、一部の駅・旅行会社では新しいパスの発売・引換を終了します。
国内購入と海外購入の違い
| 購入方法 | 発売・利用開始の条件 |
|---|---|
| 国内の発売窓口 | 利用開始日の1か月前から当日まで |
| 海外購入のMCO(引換証) | 発売日から3か月間有効。引換は利用開始日の1か月前から当日まで |
| WEST-TR | 利用開始日の1か月前から当日まで発売 |
| Klook・Trip.comのQRチケット | 購入日から90日以内に1回限り有効開始操作が可能 |
海外の旅行会社でMCO(引換証)を購入した場合は、日本到着後に指定の場所でパスに引き換える必要があります。
一方、KlookやTrip.comのQRチケットでは、購入後に発行されたQRチケットを利用するため、駅窓口で紙のパスへ引き換える必要はありません。
ただし、QRチケットの有効開始操作は購入日から90日以内に行う必要があります。旅行日がかなり先の場合は、早く購入しすぎないようにしてくださいね。
高松・松山・徳島・高知が主な窓口
2026年12月1日以降の改定後パスについて、JR四国の主な国内発売・引換箇所は以下のとおりです。
- 高松駅・JR四国ツアー高松支店
- 松山駅・JR四国ツアー松山支店
- 徳島駅・JR四国ツアー徳島支店
- 高知駅・JR四国ツアー高知支店
- JR四国ツアー梅田支店
WEST-TRで予約・購入したパスの受取駅は、高松・松山・徳島・高知の4駅です。

改定後は、琴平駅での新パス発売・引換は行われません。また、日本旅行Tis岡山支店でも改定後のパスは引き換えられません。
なお、2026年11月30日までに発行された旧MCOについては、琴平駅とTis岡山支店で2027年2月28日まで引換可能という経過措置が設けられています。
この経過措置は、12月1日以降に発売される新しいパスの引換場所が増えるという意味ではありません。旧MCOを持っている方だけの取り扱いなので、混同しないようにしましょう。
3日券と7日券はどちらがお得?
新料金になると、3日券が15,000円、7日券が23,000円。その差は8,000円です。
旅行日程が3日以内であれば、基本的には3日間用を中心に考えればよいでしょう。高松を起点に徳島・高知・松山などを巡る場合でも、移動を集中させれば3日間の旅程は十分に組めます。
ただし、四国は思った以上に広い地域です。高松から高知、松山から徳島といった都市間移動には時間がかかり、観光地でゆっくり過ごそうとすると3日間では少し慌ただしくなることもあります。
四国4県を巡りながら、途中で温泉や観光地にも立ち寄りたい場合は、7日間用も魅力的です。
| 旅行スタイル | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 2〜3日で主要都市を周遊 | 3日間用 | 移動日数を短くまとめやすい |
| 4〜7日で四国4県を巡る | 7日間用 | 観光と長距離移動を両立しやすい |
| 1都市滞在・短距離移動中心 | 個別きっぷと比較 | パスが割高になる場合がある |
私なら、3日間で特急を何本も乗り継ぐ旅なら3日券、四国の景色や観光地を楽しみながら移動する旅なら7日券を検討します。
ただ、値上げ後は普通列車だけの短距離移動では元を取れない場合もあります。実際に乗る区間の運賃・特急料金を合計してから購入するのが確実です。
そして、指定席が利用できるとはいえ、すべての列車で自由に座席を選べるわけではありません。人気列車の利用日が決まっているなら、パス購入後の座席指定も旅行計画に組み込んでおきましょう。
四国の鉄道旅行では、主要都市に1泊ずつする方法だけでなく、高松や松山などを拠点にして日帰り移動を繰り返す方法もあります。宿泊地を固定する方が荷物の移動を減らせるため、家族旅行にも向いていますよ。
詳しい発売条件や最新の取り扱いは、JR四国の2026年10月29日付公式発表(PDF)で確認できます。
よくある質問
最後に、購入前に確認しておきたい疑問をまとめました。
まとめ|値上げ後は指定席も活用
2026年12月1日発売分から、ALL SHIKOKU Rail Passの料金と利用条件が大きく変わります。
3日間用は15,000円、7日間用は23,000円となり、どちらも3,000円の値上げです。
その一方で、これまでの普通車自由席中心の仕組みから、普通車指定席も利用できるパスへ変更されます。指定席の交付回数にも制限がないため、長距離特急を繰り返し利用する旅行では、利便性が高まりそうです。
ただし、券売機やWEST-TRでの6回制限、QRチケットの窓口対応、乗車前の指定席交付など、利用方法には注意が必要です。
特に2027年春には特急「しおかぜ」「南風」の全席指定席化も予定されています。今後は旅行日程を考えるときに、乗る列車だけでなく座席指定の手続きも一緒に確認することが大切になりそうですね。
新しいALL SHIKOKU Rail Passを上手に活用して、四国ならではの鉄道旅を楽しんでください。

