こんにちは。Shikokuレールノート 運営者の「よんてつ」です。
2024年秋、JR松山駅の高架切替が行われ、ついに新駅舎の供用が始まりましたね。これまで「駅周辺に飲食店が少ないのが悩み」と言われ続けてきた松山駅エリアですが、今回のリニューアルで状況は劇的に変化しました。出張や一人旅で訪れた際、「移動の合間にサッと美味しいものを食べたいけれど、どこが良いかわからない」「夜はひとりで地元の居酒屋に入りたいけれど、常連ばかりだと気まずい」と悩む方も多いはずです。
今回は、実際に私が現地を歩き回り、カウンター席の有無や「おひとり様」の入りやすさを徹底調査してきました。新駅舎の最新グルメから、駅徒歩2分のディープな名店まで、ソロダイナーのための情報を余すことなくお届けします。
- 新駅舎商業施設「だんだん通り」にある、ひとり利用に最適な飲食店の詳細がわかる
- 駅徒歩2分の場所にある、安くて旨い「ひとり居酒屋」の聖地を知ることができる
- 時間がない移動時や、早朝の出発前に役立つカフェ・テイクアウト情報が手に入る
- 旅行者が最も間違えやすい「JR松山駅」と「松山市駅」のエリアの違いを理解できる
JR松山駅でひとりごはんは新駅舎だんだん通り

JR松山駅の新駅舎開業とともに高架下にオープンした商業ゾーン、それが「だんだん通り」です。このエリアの最大の魅力は、なんといっても「ソロダイナーへの優しさ」に尽きます。駅直結で雨に濡れずに移動できる利便性はもちろんのこと、テナントとして入っている飲食店のほとんどが、カウンター席や一人用テーブルを完備しているのです。
以前の松山駅を知っている私からすると、駅構内でこれほど選択肢が増えたことは感動すら覚えます。出張の合間にパソコンを開きながらランチをしたり、列車を待つ30分の間に地元の味を楽しんだりと、私たちの「ひとり時間」を豊かにしてくれる場所。それが今のJR松山駅です。ここでは、特にひとりごはんに適したお店をジャンル別にご紹介します。
郷土料理ランチなら「えひめしや」で鯛めし
愛媛県に来たからには、やはり「鯛めし」などの郷土料理は外せませんよね。しかし、一人旅において本格的な郷土料理店に入るのは、少しハードルが高いと感じることはありませんか?「コース料理ばかりだったらどうしよう」「量が多すぎて食べきれないかも」といった不安がつきまといます。そんな悩みを一発で解決してくれるのが、だんだん通りにある「えひめしや」です。
このお店の素晴らしいところは、誰でも気軽に入れる「食堂スタイル」を採用している点です。高級な料亭のような敷居の高さはなく、食券を購入してサッと席に着けるカジュアルさがありながら、提供される料理は非常に本格的です。私が実際に訪れて最も感動したのは、愛媛の二大鯛めしである「松山鯛めし」と「宇和島鯛めし」を一度に楽しめるメニューが存在することです。

【ここがポイント!】ソロダイナーの夢を叶える「食べ比べ」
「松山鯛めし」は焼いた鯛をご飯と一緒に炊き込んで旨味を凝縮させた香ばしい風味が特徴で、「宇和島鯛めし」は新鮮な鯛の刺身を特製のタレと卵黄に絡めて食べる漁師飯スタイルです。通常、これらは調理法が全く異なるため、別々のお店に行かないと食べられないことが多いのですが、えひめしやでは一度の食事で両方を味わうことができます。胃袋が一つしかない一人旅において、これほど効率的で贅沢な体験はありません。
店内は明るく清潔感があり、一人客用の席も確保されているため、女性の一人旅でも安心して利用できます。また、ランチ予算は〜1,999円程度と観光地価格にしては良心的です。提供スピードも比較的早いため、特急列車の待ち時間にサクッと「愛媛の味」をコンプリートできる、非常に使い勝手の良いお店です。じゃこ天うどんなどの単品メニューも充実しているので、あまり時間がない時やお腹の空き具合に合わせて調整できるのも嬉しいですね。愛媛の食文化を凝縮したようなこのお店は、松山駅利用時の鉄板の選択肢と言えるでしょう。
【自宅でも愛媛の味を】
「すぐには松山に行けないけれど、どうしても鯛めしが食べたい…」という方は、通販でお取り寄せして自宅で楽しむのもアリです。
特に「宇和島鯛めし」は、冷凍パックを解凍して卵黄を落とすだけで、現地の味をほぼ完璧に再現できます。日本酒のアテにも最高ですよ。
安い!55CHINAでラーメンと中華

「郷土料理もいいけど、今はとにかくお腹が空いている!」「ガッツリとラーメンをすすりたい!」そんな気分の時、私たちの味方になってくれるのが「55CHINA(ゴーゴーチャイナ)」です。ラーメン店は古くから「ひとりごはん」の聖域ですが、新駅舎にできたこのお店もまた、ソロ客にとって非常に居心地の良い空間となっています。
メニューのラインナップは驚くほど豊富です。王道の醤油ラーメンから、濃厚な家系ラーメン、つけ麺、そして若者に人気の油そばまで網羅されており、毎日通っても飽きないほどのバリエーションがあります。私が特に注目したのは、愛媛県ならではの柑橘要素を取り入れたメニューの存在です。単にスープに果汁を入れるだけでなく、麺自体に柑橘(みかん)を練り込むなどして、爽やかな風味とコシを演出しているメニューが見受けられます。脂っこくなりがちな中華料理ですが、柑橘の香りが鼻に抜けることで、最後まで飽きずに食べ進めることができるのです。
また、駅ナカのラーメン店として「提供スピード」への意識が高いのも特筆すべき点です。ビジネスでの移動中、乗り換え時間が40分しかないような切羽詰まった状況でも、ここなら熱々のラーメンを食べて、余裕を持ってホームへ向かうことができるでしょう。価格帯も1,000円〜1,999円と手頃で、ボリューム満点のセットメニューを選べば、働き盛りのビジネスパーソンでも間違いなく満腹になれます。「早い・安い・旨い」に「愛媛らしさ」を加えた、実用性抜群の一軒です。
寿司ランチや昼飲みも可能な杉玉

もしあなたが、「せっかくの移動日だし、昼からちょっと贅沢に寿司をつまんで、あわよくばお酒も飲みたい」と考えているなら、迷わず「鮨 酒 肴 杉玉 JR松山駅」の暖簾をくぐってください。こちらは大手回転寿司チェーン「スシロー」グループが手掛ける居酒屋業態ですが、単なるチェーン店だと侮ってはいけません。回転寿司とは全く異なるコンセプトで運営されています。
最大の特徴は、シャリに一般的な赤酢ではなく、「黒酢とバルサミコ酢」をブレンドした独自の「黒いシャリ」を使用していることです。見た目のインパクトもさることながら、バルサミコ酢由来のコクと酸味がネタの脂と絶妙にマッチし、ワンランク上の味わいを楽しめます。これが駅ナカで食べられるというのは、正直驚きです。
ランチメニューも豊富に用意されており、海鮮丼や握りのセットが1,000円台から楽しめます。「舟盛り丼」のような視覚的にも楽しめるメニューもあり、一人ごはんの寂しさを吹き飛ばしてくれます。
【昼飲み推奨店】
杉玉は「鮨・酒・肴」を謳っているだけあり、日本酒のラインナップも豊富です。通し営業を行っている日も多いため、明るい時間からカウンターで「アヒージョ」や「なめろう」を肴に地酒を嗜む……なんていう、大人の休日を過ごすには最高のロケーションです。カウンター席からは職人さんが寿司を握る様子も見え、一人でも退屈することなく食事を楽しめます。
駅直結という立地のおかげで、列車の出発時刻ギリギリまで飲んでいられるのも、私たち鉄道利用者にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

朝食モーニングがあるさかい珈琲

朝一番の特急「しおかぜ」や「宇和海」に乗る前、あるいは夜行列車「サンライズ瀬戸」からの乗り継ぎで到着した直後など、朝の時間帯にひと息つける場所を探しているなら、「さかい珈琲Express」が最適解です。朝8時から営業しており、駅を利用するビジネスマンや観光客の「朝の拠点」として機能しています。
ここのモーニングサービスは、いわゆる「名古屋式」に近いスタイルを採用しているのが特徴です。ドリンクを注文するとトーストなどがサービス(または安価でセット)で付いてくるシステムは、コストパフォーマンスを重視する私たちにとって非常にありがたい存在です。ふわふわのパンケーキも人気ですが、朝の忙しい時間帯には、サクッと食べられるトーストセットが重宝します。
店名に「Express」とある通り、駅利用者のために提供スピードや利便性が最適化されています。現代の駅ナカカフェの標準装備として、カウンター席には充電用のコンセントが設置されている可能性が高く、スマホの充電を気にせずに過ごせるのは大きな安心材料です。
もちろん、ランチタイム以降のメニューも充実しています。野菜カレー(1,180円)や、熱々の鉄板ナポリタン、ドリアなど、古き良き喫茶店を彷彿とさせる食事メニューが揃っており、カフェ利用だけでなくしっかりとした食事処としても活用できます。Wi-Fi環境が整っていれば、出発までの隙間時間にメールチェックなどの仕事を済ませるのにも重宝するでしょう。
テイクアウト弁当も充実で車内も安心
「会議が長引いてランチを食べる時間がなくなった」「列車の中で瀬戸内海の景色を眺めながらゆっくり食事をしたい」というケースも多いでしょう。そんな時は、無理にお店に入らず、だんだん通りのテイクアウト専門店を活用するのが賢い選択です。
特筆すべきは、こだわりの惣菜やお弁当を提供する「オイシイオト」や、おにぎり専門店の「おにぎり鼓」といった店舗の存在です。コンビニのお弁当も便利ですが、せっかくなら旅の情緒を感じられる手作りのお弁当を選びたいもの。また、愛媛と言えば「じゃこ天」ですが、「安岡蒲鉾」などの専門店で揚げたてのじゃこ天を購入し、車内でビールのおつまみにするのは、鉄道旅の醍醐味と言えます。
【重要】車内販売について

現在、JR四国の特急列車(しおかぜ、宇和海など)では、定期列車における車内販売は原則として行われていません。(※「伊予灘ものがたり」などの観光列車を除く)
かつてのように「車内販売のワゴンが来たらお弁当を買おう」と思っていると、目的地までひもじい思いをすることになります。松山駅を出発してから「お腹が空いた」「喉が渇いた」と思っても、次の停車駅まで何も買えないという事態になりかねません。必ず改札を通る前に、この「だんだん通り」エリアで食料と飲み物を調達しておくことを強くおすすめします。美しい瀬戸内海を眺めながら食べる駅弁の味は格別ですよ。
ちなみに、愛媛名物の「じゃこ天」は、自宅でフライパンやトースターで軽く炙ると、揚げたての香ばしさが復活します。ビールのおつまみとして冷蔵庫にストックしておくと、晩酌のクオリティが爆上がりするのでおすすめです。

JR松山駅周辺でひとりごはんにおすすめの居酒屋
駅構内の「だんだん通り」がいかに便利とはいえ、そこはあくまで「駅ナカ」。せっかく松山に泊まるのであれば、夜は駅の外に出て、もう少しディープな地元の空気に触れたいと思うのが旅人の性(さが)ですよね。実は、JR松山駅のすぐ近く、徒歩数分の範囲に、私たちソロダイナーを温かく迎え入れてくれる名店が点在しています。「観光客向け」になりすぎず、かといって「一見さんお断り」でもない、絶妙な距離感のお店をご紹介します。
居酒屋の上半はカウンターでひとり飲み

もしあなたが、「JR松山駅周辺で、一人で入りやすくて、安くて、魚が美味しい居酒屋」を探しているなら、私は自信を持って「上半(うえはん)」をおすすめします。駅から徒歩1〜2分、駅前のホテル(ターミナルホテルなど)からも目と鼻の先にあるこのお店は、まさに「ひとり居酒屋の聖地」と呼ぶにふさわしい名店です。
店内に入ると、まず目に飛び込んでくるのが調理場を囲む長いカウンター席。ここがソロダイナーの特等席です。目の前で大将が魚を捌いたり、じゃこ天を揚げたりするライブ感を楽しみながら、自分のペースで杯を傾けることができます。そして、このお店が圧倒的に支持される理由が、「おすすめ三品セット」という神メニューの存在です。
| メニュー名 | 価格(目安) | セット内容の詳細 |
|---|---|---|
| おすすめ三品セット | 1,000円前後 ※仕入れ状況により変動あり | ①刺身盛り合わせ:瀬戸内の地魚(鯛、サワラ、カツオなど) ②じゃこ天:自家製で揚げたてアツアツ ③小鉢:煮浸しや和え物など、日替わりの一品 |
一人で居酒屋に行くと、「刺身の盛り合わせを頼むとそれだけでお腹いっぱいになる」「揚げ物も食べたいけど量が多すぎる」というジレンマに陥りがちです。しかし、このセットはそれらすべてを「ちょうどいい量」で提供してくれます。揚げたてのじゃこ天は、外はカリッと、中はフワッとしており、スーパーで買うものとは次元が違います。これに生ビールを追加しても2,000円台で収まることが多く、コストパフォーマンスは抜群です。まさに、私たちの心理を知り尽くした構成と言えるでしょう。
夜ご飯に洋食ならボラーチョのアヒージョ

「昨日の夜は和食だったから、今夜は少し気分を変えたい」「日本酒よりはワインの気分だな」という方には、駅から徒歩3分ほどの場所にある「ボラーチョ(BORRACHO)」がおすすめです。こちらはスペインバル風の洋食店で、赤提灯の居酒屋とはまた違った、陽気で温かい雰囲気が魅力です。
店頭や情報サイトに「カウンター席(1名様~)」と明記されている通り、おひとり様の受け入れ態勢は万全です。アヒージョやチーズフォンデュといった、通常は複数人でシェアするようなメニューも、ここなら一人で気兼ねなく楽しむことができます。特にアヒージョは、グツグツと煮えたぎるガーリックオイルにバゲットを浸してワインと一緒に楽しむのが最高です。具材も海老やマッシュルームなど日によって様々で、選ぶ楽しさがあります。
また、パスタやパエリアなどの食事メニューもしっかりしているので、お酒メインではなく「しっかり夕食を食べたい」というニーズにも応えてくれます。出張の夜、ホテルの部屋に帰る前に少しだけ寄り道をして、美味しい洋食をつまみに一人の時間を楽しむ。そんな「大人の隠れ家」的な使い方ができる貴重なお店です。
うなぎ小椋で自分へのご褒美ディナー

重要な商談が無事に終わった夜や、長い旅の締めくくりには、「自分へのご褒美」として少し贅沢な食事をしたくなりますよね。そんな特別な夜には、だんだん通り内にある「うなぎ小椋 JR松山駅店」の暖簾をくぐってみてはいかがでしょうか。
「うなぎ」と聞くと、敷居が高くて一人では入りにくいイメージがあるかもしれません。しかし、こちらは駅ナカという立地もあり、観光客や一人客の利用が非常に多いため、心理的なハードルは低めです。店内は落ち着いた和の空間で、旅の疲れを癒やすには最適です。
価格設定も絶妙で、本格的な鰻重「上林」(3,500円程度)で贅沢を極めることもできますし、1,500円〜2,000円程度の「せいろむし」や「うな牛」といった、比較的手が届きやすいメニューも用意されています。特に愛媛県南予地方では鰻のタレをご飯に染み込ませて蒸し上げる「せいろ蒸し」スタイルも人気があります。炭火で香ばしく焼き上げられた鰻の香りは、疲れた体に染み渡る最高の活力源です。「また明日から頑張ろう」と思えるような、至福のひとときを約束してくれます。
間違いやすい松山市駅との場所の違い
最後に、松山での食事場所選びにおいて、最も注意すべきポイントをお伝えします。それは、「JR松山駅」と「伊予鉄松山市駅」は、名前は似ていますが全く別の場所にあるということです。
県外から訪れる方の多くが、この2つの駅を混同してしまいます。地図アプリで検索する際も、単に「松山駅」と入力するのではなく、自分がどちらの駅周辺にいるのかを明確にする必要があります。
【要注意】JR松山駅と松山市駅の距離感

JR松山駅と伊予鉄松山市駅(通称:市駅)は、直線距離で約1.5km離れています。徒歩で移動する場合、信号待ちなどを考慮すると約15分〜25分程度かかります。
今回ご紹介した「だんだん通り」や「上半」「ボラーチョ」などは、すべてJR松山駅の周辺にあります。一方で、松山の中心的な繁華街である「大街道」や「銀天街」、あるいは有名な「デュエット(ミートソース)」や「ひぎり茶屋」などがあるのは、松山市駅の周辺です。
もし、宿泊先が「大街道」付近の場合は、伊予鉄の路面電車で移動する必要があります。予約をする際やお店に向かう際は、自分が今いるのが「JR」の駅なのか、それとも「伊予鉄(市駅)」なのかを必ず確認してください。(出典:松山市公式観光ガイド『観光マップ』)

【翌朝が早い方は要注意】
もし翌朝の特急「しおかぜ」や「宇和海」を利用する予定なら、繁華街(松山市駅側)ではなく、絶対に「JR松山駅」の近くにホテルを取るのが鉄則です。
駅前には「ターミナルホテル松山」など、ビジネス利用に最適なホテルがいくつかあります。間違えて遠いホテルを予約しないよう、空室状況をチェックしておきましょう。
|
|
松山駅でひとりごはんは時間と目的で選ぶ

新駅舎の開業によって、JR松山駅周辺のひとりごはん環境は劇的に進化しました。以前は「コンビニで済ませる」か「わざわざ市街地まで移動する」しかなかった選択肢が、今では目的に合わせて自由に選べるようになっています。
- 時間がない・雨に濡れたくない・色々食べたい:駅直結「だんだん通り」の「えひめしや」や「55CHINA」へ。
- 地元の空気を感じたい・安く美味しく飲みたい:駅徒歩すぐの「上半」のカウンターへ。
- 朝の出発前・仕事モード:「さかい珈琲」でモーニングを。
自分のその時の気分、持ち時間、そしてお腹の空き具合に合わせてお店を使い分けることが、松山でのひとりごはんを楽しむコツです。ぜひ、この記事をブックマークして、松山駅での食事選びに役立ててください。あなたの松山滞在が、美味しい料理と共に素晴らしいものになることを願っています。

